ベビースキーマ、子を見る心
今日は、次女の幼稚園で生活発表会を見てきました。
私は、なんといいますか、普通のお父さんとは違っていると思います。決まった時間にスーツを着て会社にいくわけでもないし、土日がきっちり休みでもありません。原稿書きや開発の期間はずっと書斎にこもっていたり、半月近くも日本中を回って帰ってこなかったり。子供がおとなになって映画・寅さんをみたら、父の仕事は、寅さんだったのか、と思うかもしれません。それは、さておき。
そんな感じの父親業なので、生活発表会に行くと、子供の成長ぶりに括目します。やはり人間、自分の子供が一番かわいいもので、私もそうです。
しかし、ほかの子供たちもやっぱりかわいいわけで、そういう時には、ふと「ベビースキーマ」という認知特性をめぐる言葉が浮かびます。子供が備えている顔面や身体の特徴が、人間にいとおしい・かわいい、を想起させる、そういう認知心理学でいうところのスキーマがある、という考え方です。
それが、厳密な議論の上で、どうとらえられているのかまでは、私はわかりませんが、やっぱり、動物の赤ちゃんや幼い時期はかわいいものですね。子を見る心、の不思議さは、やはり、何か、それはあるようです。(そして、個人差もありますね)。
主題は、ここまでなのですが、余談をすこし。
娘の衣装は、レストランの給仕さん役でした。遠目に見てもパリッとわかるようなデザインのギャルソンユニフォームをよく、全員分、用意されたなぁとおもっていたのですが、自宅に帰って衣装をみてみると、これは制服に工夫をしてできているものだとわかりました。写真を拡大します。
幼稚園の真っ白の制服のブラウスに、幅5ミリぐらいの黒のビニールテープを張り付けて、できています。袖には、5ミリの間をあけて、二本。シャツのボタンの部分も、ボタンをさけて、2本。襟の縁に一本。ただしこれもこっていて、後ろの部分で襟がすこし、もちあがるように釣った感じにして襟の裏にまで伸ばしています。言葉で説明しにくいのですが、背中のあたりの襟が、じゃっかん、くいっと立つようなデザインにしてありました。
これはすごい。しばし、娘のブラウスをみながら、先生の工夫に感心していました。そしてこれを全員分、一人先生がやったのだ、ということに、驚きました。
また、洒落たレースの着いた、小さなエプロンもよくぞ人数分、あったなぁと、おもいきや、これまた、創意工夫のある代用品でした。紙でできたデコラティブな大きめのコースターを半分に切ったものでした。これを、幅広のメッシュ帯にはりつけて、エプロンにしていました。この工夫もさることながら、全員分を作られた幼稚園の先生は本当に、すごいなぁとおもいました。
私みたいに、子供と接する時間が少ない父親にとって、生活発表会の場で子供の成長を知るのは、とてもうれしいことですが、そういう会を陰で膨大な作業で支え、演出している先生の見えない努力の大きさを想像すると、幼稚園の先生というのは、なかなかできる仕事じゃないなぁとおもうのでした。ありがとうございます。
ちなみに、私のブログに、長女、次女の幼稚園がでてくる関係で「石井さんの娘さんの幼稚園は、どこですか?」と聞かれることが時々あります。当時の長女も、今の次女も、西多賀幼稚園 http://www.nisitaga.com/ です。集団生活態度を自然と身に着けていくことができるようで、小学校一年生になった時に、先生の話をきちんと聞けるように成長する、頼もしい園です。家では大騒ぎの次女が、幼稚園では”良いお耳”でしっかり先生の話を聞いている姿にはちょっと感心しました。
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