一言化せよ
「一言でいえば、こういう事だ」
誤解を恐れずに大胆に意訳し、説明する。そういう情報加工を『一言化』と表現しました。
高度な知識を、全くのゼロの人に教える時には、知識のはじっこから緻密に正確に教える、というのは認知的にうまくありません。初めにざっくり「一言でいえば、こういうこと」と表現して、それから、その背景にあること、一言には含められていないものごと、を表現します。
知識フルのグループと知識ゼロのグループの間にある深い溝を超えていく人が現代の社会には必要です。一言化、というのはその基本にあります。
境界を越えて行き来する人は、逆にえいえば、高度な知識のセットを、一言化できたら、それは、初心者の学習教材として、経済的価値も生みます。
”なんか、ややこしい説明になっているなぁ”とおもったら、腹を括り、誤解をおそれずに、えいっと「ひとことでいえばね、これってこういうこと、なんです」と言いたいものです。
蛇足ですが、
私は最近、作曲に興味があります。ですが、音楽は全くの素人です。どうやって作曲するのか知りたいなぁと思っていました。ある本を見たら、音の要素がどうで…、古くはなんたらの…。と、あり、さっぱりわかりませんでした。私がほしかったのは「ざっくりいえば、これして、これして、すると、最低限、これができるのだ」というをしりたかったんですね。たとえ、正確さに書いて部分的に誤りを含むような、不十分な定義をつかっていたとしても、少なくともスタンダードな曲が一つ作れるほうが、初学者にとっては大事だとおもいました。もちろん、はじめから正確に学ぶ、というのも大事です。十分に学ぶ背景のある人にはそのほうがいいかもしれませんし。
さて、まとめてみます。
知識学習の戦略もベンチャーと一緒で、
「一点突破・全面展開」です。
先に、「一言でいえば、こうだ」といい
後で、「詳しくいうと、こうだ」といいます。
それを短くした造語ですが、
『先一後詳(せんいちごしょう)でつたえよう』
と言いたいですね。