娘たちにとっては生まれ育った家だから
12月26日。本日、緑が丘(仙台市太白区)の貸家を大家さんに返却しました。修繕の業者さんを私が手配して、思いっきりきれいにしてお返ししました。
・畳の表替え、ふすまの張り替え
・玄関のひび割れたガラスの交換
・押入れの床板の交換
・障子の張り替え
・内外の清掃
これらを、きっちり、丁寧にしてもらって、敷金を超えることは気にせず、修繕を依頼しました。私たちもできる限り、清掃をおこなったり、修繕業者さんに時おりお茶を出したりしていました。
両隣の方が「借り手がそこまでしなくてもいいんだよ。法律手的には、貸家の自然な消耗は、借り手の負担じゃないんだし」ともおっしゃっていただいて「それは分かっていますが、娘たちにとっては生まれ育った恩のある家です。次の人が気持よく使ってもらえるように、できる限りのことをして出ていきたいんです。」というと、わかってくださいました。
修繕業者の方々も、「かわったお客さんだねぇ」とニコニコしていらっしゃいました。
最後は大家さんに、引き渡し、中をすべてチェックしてもらいまいた。これまでおっかない大家さんで、ご高齢の方でもあるので、なんとなく苦手だとおもっていたのですが、最後はお家にあがらせていただいて、お茶や漬物までごちそうになってしまいました。娘たちはお菓子をいただいてしまいました。
そして、ほとんど戻らないだろうとおもっていた敷金は、ほぼ満額、現金でその場で返していただきました。修繕業者さんにお支払いした分はすべてそれで賄えました。差し引くと、実質、数万円の返却となりました…。
仙台は敷金を返さないという文化だとよく聞かされていたので、そういうのはなくってもいい、とすっぱりあきらめていたのですが、大家さんの誠実さに温かい気持ちになりました。
また、遊びにおいで、と大家さんの奥さんにおっしゃっていただいて、寒い雪の中を温かい気持ちで、思い出のある借家を後にしました。ぼろぼろの貸家で、裏にはミニスナックがあり夏は夜中までカラオケがうるさく、冬の夜は外気温と変わらないくらい寒くなる隙間だらけの家でしたが、ガランとしたその家のすがたをみながら、娘たちと過ごした思い出がたくさん、思い出されました。ちょっぴり切ない気持でシャッターを切りました。

かつての私のように、お金がなくてぎりぎりの線で家を借りたい人がここにはいって、同じようにいつかまた巣立ってほしいなぁ。と勝手なことを思っていました。
ありがとう、緑が丘4丁目の家!