ゼブラ・ブレインストーミング
時間的に、明確に論理的に言語化する「白」と曖昧に直感的に想像する「黒」が交互にくる、ゼブラのような、フェーズを定期的に切り替えるブレインストーミング、いわば「ゼブラ・ブレインストーミング」とでも表現されるようなスタイルで、ある種の優れた発想者たちはアイデアを出しています。
机の前で、さあ、いつでもアイデア、こい!という状態では、一行もかけないのに、風呂に入っていたらあれこれ、出てきた、という経験はだれでもあると思います。
アイデアの創造は、「説明書のない組み立て家具を、組み立てること」に、似ているようです。
2点、3点を、とりあえずかるくとめたら、残りのパーツがうまく構成できるかな、と遊びのある状態で、ぐるぐると、構造パイプを回転してみて、模索するのがよい方法です。
もしこれを、2点、3点を、その時点で強力に、しめてしまうと、自由度がへって、本来必要だったいちかんけいがとれなくなってしまいます。ゆがめることができる部材なら、無理に入れて、いびつにくみたててしまうところ。
「白」と表現した状態は、いわば、「机の前で、PCをひらいて、さあこい」としている状態。出てきてすぐに、かっちり、論述してしまうと、後に残して調整したい自由度がなくなり、ます。いわば、決めすぎてしまう、わけです。
ある程度、「白」を短くして、また、「黒」のゾーンにして、曖昧に考えます。自由度が残っている中で、曖昧にかんがえると、いろんな構成をためしてみれます。
その中でつかんだ可能性を、また「白」にきりかえて検証してみる。
文章を書く、何か企画を創る、という時に、苦しくなって、散歩してみて、湧いてきて書いて、また、散歩して、ということを一人でもしますね。
これをブレインストーミングの中でも、頻繁に、構造的に入れる、それが、ゼブラBS、とでもよぶべきアイデア会議スタイルの本質ではないか、と思います。
たとえば、5分、明確にアイデアを紹介しあい、5分、曖昧に考えたり、およそ使えそうにもない考えの短編を出したり壁の模造紙に落書きしたりして、また次の5分、明確にアイデアを出し合う。そういう繰り返しで出すこと、そんなスタイルってありなきがします。
CBS(カード・ブレインストーミング)は、まさに、ゼブラ・ブレインストーミングの模範例というべきスタイルで、3分皆でThinkして、それから紹介しあいます。そしてまた、3分Think,これを繰り返します。
ずーっと、黒、そしてずーっと白、よりも、ある程度の短時間で、白黒を繰り返す方が、生産性が高いような気もします。ただし、細かすぎて切り替えが曖昧になるのは避けた方がよいと思われます。その意味では、たとえば、5分砂時計を用意して、落ち着るまで「白」、次の落ち着るまでは「黒」、ということで、一人で原稿を書くときでも、ゼブラThinkでいくのも、おもしろいかな、とおもいます。
これについては、現代の発想する人々から得られた発想のやり方のエッセンスをより詳しく分析して、引き続き、紹介・提案してみたいとおもいます。