突飛なアイデアの良いところに目を向けるべし。
アイデア・ワークショップの講師をしていて、場の促進が効果的にできた時と、そこそこにしかできていないときがあることに気がつきました。
それは何か。
アイデア創出のワークショップなので、新規性と有用性の要素をもったものを沢山言及することになります。
(※ 創造性の定義はいくつかありますが、創造工学的には、創造性=新規性+有用性(新しい有益さ)と定義しています)
その参加者が「突飛な意見、未成熟な意見(←これは奨励したい態度)」をすっと出してくれたとき。そこが大きく違うとおもいました、うまくいくときと創でないときは。
突飛なアイデア。そのアイデアは残念ながら、通常そのままでは現実的に役に立ちません。しかし、そのアイデアの足りないところに目を向けるのではなく、初めてアイデアを目にするときには、そのアイデアの良いところに目を向ける、という態度が推奨されます。
突飛なアイデアには、必ずなんらかしらの新しさがあります。
その要素をうまく切り出して、より有益なアイデアの萌芽する可能性を示唆する、ということが重要です。アイデアを「引き出す」コメント、ですね。
これは、しかし、とても頭の回転を要します。私も日々ワークショップが続いて、締め切りが続いて、というときにあまりそういうことができないときもあり、あまりアイデアを「引き出す」コメントができていないことがあります。そういう時は、ちょっと盛り上がりに欠けてしまいます。プロとしては、体調を万全にして、どういうアイデアについても必ず良い点を見出して褒める、というところが必要だ、と自戒。
※ちなみに、今はやめてしまいましたが、昔、ブレインストーミングブログをかいていて、毎日なにかのアイデアネタを持ってきてそれを別ものに展開する、ということをしていました。毎日、1時間ぐらいかかっていて、今は時間が無いのでやめましたが、これをしていた頃は、どんなアイデアに対してもなんらかしらのよい要素を抽出を(即興で)できていたきがします。また、やろうか、とおもいます。
プレイズ・ファースト(最初に褒めよ)
創造技法の講師をするならば、常にこの姿勢を忘れてはいけない。常に心の一番良いところに、それをもて。
そう長く言い聞かせたい、とおもうのでした。