追加開発!製品化は一合目
昨晩は深夜まで開発ミーティングを行っていました。
まずは、さっと写真を(公開できるものだけ)のせてみます。
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[これは]ある事業でクライアントと開発したカードツールです。本格的なプロジェクトアイデア創出ワークができます。
[しかし]短時間で、参画深度に差のある場で、さっと効能を体験してもらうことは難しいということが、実践の中でフィードバックされてきました。
[姿勢として]製品化後、使いにくさのフィードバックをもらえた時が、開発チームの分水嶺(ぶんすいれい)。私達は「無かったものを創る。喜んでもらえるように常に直す」文化でありたい。”これは仕様です”といってしまうのは簡単ではありますが、顧客への圧倒的な愛をもったチームの姿勢とはそれはまったく違う、と私は思うのです。
[そこで]どうしたら短い時間で、多様な参画深度の参加者が本質を体験できるか?についてブレストが始まります。
これまでに別のツール試作でつくったサイコロなども投入していじりながら具体的にアイデアを出します。
[案0]思いっきり手順を削る。全部を一山にしてシャッフル。上から一枚引いて、即興で発想していく方法。実際にやってみるとカードの枚数からそれは非常にオペレーション上難しいとわかり断念。別のアイデアを探す。
[案1]思い切りアイテムを減らす。発想に特化したカードのみを使って発想。これは実践的とわかる。他のカードはアドバンス用と位置づける。
[案2]各人が別の役を担う。自分の役の中から3枚選ぶ。このチームに良いと思うお勧めのカードを。あるいは自分が興味を引かれたかやってみたいカードを。そしてそのカードを順に説明していく。そのカードをよりどころにして考えを表出化させる。お互いの考えを知り、お互いの持っている知識情報をシェアしあう。
[案3]案1の発展版。発想に特化したカードでの発想ワークの後、アイデアの最も良いものを皆で1つ選び、その懸念事項を列挙。どうしたらそれを解消できるか、を残った別の役割のカードから選び出して説明する。一人が1つの役を専任する形で。
[抗し難い欲求に耐え]他にもいろいろ出たアイデアをざくっと削りました。どうしても作り手は盛り込みたくなる。駄目ですね、初めてのユーザにとってはそれではTooMuchInfomationになってしまいます。誰でも初見でできるぐらいじゃないと、よい道具は作れません。
[研磨剤はユーザにあります]なので、出さないことには始まりらない。どれだけテストプレイをしても、まだ研磨剤は足りない。というのも、大幅なそぎ落としはやはり実践のデータがあって初めてできるから。だから「創る」「出す」「削ぐ」という3つがあって始めて製品は強い製品なるのだと思います。
上記の書き方は、一見すると、それっぽいステップを踏んだようですが、製品によってこの話し合いの具体ステップはまったく違います。内蔵するアイテムの特性にも依りますし、平均的なユーザ像によっても違います。
その後は、新規のツール開発について話し合いました。
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昔、高次農機能障害の施設の方向けに、世界で一つだけの特別版アイデアワークツールを作ったのですが、それを活かしてある分野向けのものを作ってみようとしています。
発案者としては、大体もう、これで出来上がりだな、という完成品水準でデザインしたものを持っていきますが、それらの多くはNG。というか1つも紙面デザイン的には残らない。その後、いろんな話題に飛びながら、次第にみえてきたものがありました。その最後の段階のイメージが、上記のカットです。アイデアプラントは、それでいいんだとおもいます。持っていたのは、あくまで、一貫した設計思想で一通り、「一人の人が完成させたもの」であって、それ以上ではないわけです。思い入れの強さは時に複雑にしたり、ユーザが価値享受できないのに正確さにこだわった構造にしたりしてしまいます。(よく、学術的に正しいけれど、わかりにくい、使いにくい、ということがありますが、それはやはり避けたい)。
この辺のイメージ具現化はその場で捕まえてメモしておきます。あとでなんて大きなロスです。醸成されたムードの中でさっと書き出すこの原案図が大事。後で考えてまとめるとどうしても、自分軸というか、自分色にセンターをずらして書いてしまいますので。
ちなみに、写真に現れないもう一つのツールもディスカッション。これはアイデアしかない段階のもので、それでも随分、「見えたな」というところまで、話がつむぎ出されました。ブレストには多分、まだ言葉でいえていないものを、その共有する時間と空気の中で、つむぎ出させていくようなところがあるようです。
昨日はそんな刺激的で、ひさびさに長時間の開発ミーティングができた夜でした。