How側を増強する
アイデアにはWhat(何を作るのか)とHow(どうやって実現するのか)の2つが含まれます。
ある種のブレストはWhatが出ます。次に、事業者や作家であれば、「アイデアを形にしたい」のでHowのブレストが必然的にやりたくなります。
このHowのブレスト、ということを「アイデアを具体化する会議」とか「具現化方法の検討会」という表現で呼ぶ方法もあります。
このHowのブレスト、取り組むテーマや作品・商品・サービスの性格によって、いくつかのパターンがあります。これについて、少しまとめてみようと思います。
想定されるHowブレスト:
1.素材メーカが自社の新素材でできることを、コンセプトレベルで列挙した(Whatブレスト)。その具体的な商品案に向けて、アイデアをもう一段階、具体的にしたいケース。形状デザインや作り方・加工方法などを発想することがメインとなる。
2.要素技術を持った企業、が自社の資源を使って作ったら面白いものを発想した。作り方もだいたいわかる。これをどう、商売にするか、というビジネスプランとしてのHowが求められるケース。
3.サービス事業者で、顧客のニーズはつかんだものの、それにマッチしたサービスをどう提供していいのか分からない。特に、収益性のある形で提供する妙案はないか、というケース。
4.技術改良で、実現されるべき機能はわかっているが、それをどういう仕組みでそこに実現するか、を発想したいケース。
5.具体的な製品と販売方法は見当がついたが、他の模倣を阻止して、持続可能な事業にする方法を探したい、というケース。
6.新しい発想で考えた製品やサービスが、具現化に伴うリスクがありそうだが、それはなんだろうか。そしてどういう手当をしておけばいいのか、わからない、というケース
これらの本質を荒っぽく要約すると:
モノとしてどう実現するか
低コストで実現する妙案はないか。
安全で耐久性ある形で実現するにはどうすればいいか
コトとしてどう実現するか
広く売るのに適した方法はないか。
他者の模倣を防ぐか、リピートを維持する方法はないか
が、あります。
(補足:ビジネス&テクノロジー、以外の分野でいれば、このほかにもあるはずですが)
これらの微妙な違い、リーダの考える舵の切り方で、How側のブレストは、プロセスも求めるアウトプットも変わります。リーダが、思い描いている内容をうまくメンバーが理解しているところは「言わずもがな」で進むのですが、新規プロジェクトで「皆の共有する方法がない」というケースでは、この辺のうまく言葉に言えないことが、リーダを苛ませ(さいなませ)ます。
「How側を補強する」ことについて、しばらく考えて、まとめて見たいと思います。