「脳波SPORTS」(スマフォ×脳波のアプリ)誕生
少し前の事ですが、Fandroidという活動の中に参画する仙台企業「ピンポンプロダクションズ」さんから、面白いアプリがリリースされました。
「脳波SPORTS」
https://market.android.com/details?id=jp.ping_p.android.brain_sports
遊び方はとても簡単で、小さなセンサーの付いたサンバイザーをつけて、この無料アプリをandroidの端末にいれて、ワイヤレスでヘッドセットとつなげたら、後は画面のスタートを押して、強く集中するだけ。
すると、画面の中のかわいい箱キャラ(ハコマサムネ)が、集中度に応じて、ふんわりと浮きます。
次のステージでは、リラックスです。リラックスの度合いを上げていくことで、画面の中のハコマサムネは、眠ります。上手く眠らせることができるとステージクリア。
最後の画面は、ちょっとお楽しみなので、書きません。
三つのステージを通じて、どれ位、集中度やリラックス度を達成したかを判定して、達人!とか、判定をしてくれます。
このアプリ、なんでスマフォで脳波が取れるのか、というと、ヘッドセット側に、味噌があります。
私が以前、シリコンバレーで取材したベンチャー企業の基礎技術を覚えておられる方もいらっしゃるかと思いますが、同じくシリコンバレーにあるB-bridge社がその基礎技術を使ってBrainAthlete(ブレイン・アスリート)というサンバイザー型のキットを出しています。その端末と、つながり遊べるアプリを今回、ピンポンプロダクションズさんが開発、リリースされました。
よくできていることに、センサーとしては扱いがとても簡単になっていて、耳にかける部分とサンバイザーの裏におでこに接触する部分に小さい滑らかな表面の電極があり、そこが、頭の表の微弱な電気を計っています。そこからいろんな周波数の脳波をだし、即時、演算処理して集中度とリラックス度の2値を出力しています。従来はPCにつないで遊ぶPCアプリケーションは開発事例がいくつかありました。アンドロイド端末とつながるものとしては、 多分今回のアプリは脳波計とつながる世界初の開発事例であろうと思います。
【このアプリを、使うには】
1)脳波を簡便にセンシングしてくれるデバイス(サンバイザー「BrainAthlete」か、ニューロスカイのヘッドセット「Mindset」)を手に入れる
2)android端末に、アプリ「脳波SPORTS」を入れる
3)起動して、ブルートゥースでつなぐ。
4)アプリを起動して遊ぶ。
というステップが要ります。アプリ単体では残念ながら機能しません。Fandroidでは、開発用に脳波デバイスがありますので、状況が許せば、試してもらえる場が作れるかもしれません。Fandroidのイベントなどでは、時々持参していますので、もしご希望があれば、お寄せください。
(石井の私案として・・・)
このアプリは個人的は、知的生産支援領域に、大いなる利便性をもたらす大きな展開への最初の一歩になるだろうと思っています。
2008年に、この基礎技術をシリコンバレーで体験しましたが、それから3年たって久々にこの脳波デバイスで、集中とリラックスを、意図してコントロールしてみたら、初体験の人よりもずっとうまかったです。何度かやると、自分の集中状態、リラックス状態がわかり、ある程度意図してそれを作り出すことができます。それは、集中やリラックスを必要とする仕事に向かう時に、一定の良い効果をもたらす可能性がありそうです。会議、大人の学習、子供の勉強、遊びつつ鍛える、など、広がる可能性は非常に大きいでしょう。技術としては、ある意味、専門ニッチ利用から、一般ライト利用に入る段階であり、普及機にあります。脳波自体を計る機会というのは古くからあるわけで、それが普段使いの域に入ってきた、遊びのセンサーとして使える視野に入ってきた、というのがこの2010年前後なので、いまは、非常に可能性の発露し始める、面白い時期、になったと思います。