IDEAPLANT、2012年の目標
2012年の目標を作りました。
あとで、無難にしてしまわないように、まず、掲載します。

1.Kids
発想支援ツールの子供版を作ります。昨年も目標の掲げて、およそコンテンツの魂の部分は出来上がったので、新しい肉体に宿らせていく作業が今年一番最初の開発作業としてあります。子供版、といいながらも、これは「発想トランプ」の名前で、2011年各地のビジネスパーソンに使ってもらって、大人の企画的なブレストにも十分に効果を発揮することがわかりましたので、肩ひじ張らずにトライして見れるブレストツールとして、大人の方にも、提供していきます。石井の密かな思いとしては、プロフィットベースを離れて、子供たちに届けられるものを作りたいな、という思いもあり、大量生産の中で余剰を作り、なにか面白い展開もできないかと思っていますが、まずは丁寧に作品を作ります。
2.Androidカード
これも、2011年にごくラフな試作品までできていましたが、関連する先へのコンタクトが遅れているのと、製品化に向けて、やや迷いがありました。でも、アイデアプラントの代表として、そして、Android等の産業で地域に仕事を作る活動をする身として、「短期の浮利を追わず」で、いいんじゃないかな、と思いました。智慧カードを世に出した当初に似て、WEB上でツールをフル公開にして、多くの人がもっと前に進むための車輪にしてもらう、そんな切り口で世に届けるのも、ありではないかと。多くの人が幸せになるとそこには価値が増え経済が回ります。いずれどこかで何かいいことがあれば、いいではないかと。今まで社会から受けた沢山の恩もありますから。ただ、プロフィットベースを組み込まずに創るので、石井の余力の範囲で、構成し、デザインし、WEBにアップしていく、ということになると、若干、課題もありまが、逆に風をはらんで大きく進めるのかもしれません。神保町あたりに、相談に行きたいところもあります(今は秘密)。
3.テーマ設定ツール開発
これは「発想を引き出しやすいテーマを設定する道具」を開発しよう、というもので、IDEAPLANTが2006年の秋からずっと展開してきた開発グランドプラン「IDEABOARD」の第4フェーズの開発テーマでもあり、最後まで未着手だったのは、他の部分に比べて、ツール化するハードルがずっと高いからです。IDEABOARDプロジェクトは、発想ツール⇒収束ツール⇒強化ツール⇒設定ツール、というアイデアワークの第1,2,3,0フェーズを徐々に作ってきました。それぞれ、ブレスター/IDEAVote/PPCO(これは製品化していませんが、ワークプロセスのコンテンツとしては、熟しつつあります)と、世に出してきました。最後のテーマ設定の部分は、ワークショップではやるのですが、これを人手を離れて、「楽しく遊びながら学べる」道具にするのは相当に、悩ましい問題です。でも、ここまで来たら、もう開発テーマにあげて宣言しまいます。カードだけじゃなく、ボードだったりサイコロだったり何か布製のものだったり、そういうテーブルゲーム風の作業をしていくと、自然と良いテーマを選出できる、というものが出来るといいな、と思います(今の段階では、ほぼノープランです。なので、これから楽しい製品企画ブレストができる!と思っています)
4.大手とのタイアップ商品
これは、私だけの力ではどうにもなりません、時の運と、石井の努力才能如何にも、関係します。どこと?というもの、分かりません。一緒にやりたいなと、思う人は各地にいるので、どこか一社だけでも、今年は形になる水準まで突き抜けていけるといいなと思います。とりあえず、去年まではこういう「大手の製造業と何かを作る」という行為はほとんど時間をさけなかったので、今年はここで宣言してしまい、もっと注力していきます。(ブログにはほとんどかけない活動にはなりましょうが)
5.北欧訪問
重要度の順に書いているわけではないのでもっと、後ろでもいいのですが思いついた順です。僕の仕事には、良質なインプットを継続的にすることがとても大事です。創造工学の研究、というメカニズム的な切り口ももちろん、重視していてベースなのですが、一方で、感性的なものも、もっともっと新鮮にあびつづけないと。その意味では、震災イヤーで断念した北欧訪問、今年は、ぜひ。何を見ると達成なのかは、行ってから決めます。そんな行き当たりばったりな、でいいのか。いいのです。できれば一週間ぐらい、1つの宿に泊まってその街の、なんてことのない街でもいい、ずっと現地の人の吸う空気を感じて、新しい目を創りだそうと思います。デザインとアイデアは隣接概念なので、北欧デザインに浸ることはとても、その後の製品開発に影響があるでしょう。出来る事なら、スウェーデンにいる創造性の専門家にもインタビュをしたいですし。(言葉が問題ですが、情熱でなんとかなるでしょう)
6.院生時代の借りを社会に返そう
大学院に私は結構長くいました。社会人を終えて戻ってきてからも合わせると、理学修士2年、工学博士2年、経済学博士2年、合計で6年間、MとDにいた計算になります。学生院生というのは学費を払いますが、大学には国からお金がでています、教育の一部を国が負担し、それは税金である、と当時から思っていました、学費を払っているのだから、院を出た後どう生きようともかってだろう、と思いがちですが、私は税金で担われている大学の一部を利用しての研究期間に得た知識は、社会にゆっくり還元していくべきだと思っています。私の仕事の仕方はとても、ハウツー部分を外に出すスタイルなのですが、1つにはその意味合いもあります。今年はそれとはまた違った形で、借りを社会に返していこう、と決意しました。それがなんであるかは伏せておきます、ブログにも一切登場しないでしょうけれども、やります。動き始めは3月。
7.脳波デバイス事業
これも、ぎりぎり、どうかなー、と思う線ではありますが、リスクは最小限に抑えて、この街に生まれていく脳波デバイス関連事業の一環を、創造の側面からサポートできるように、それもいわば(心の中の)定款に加えるぞ、という決意として書きました。創造の側面から、かねてより、脳波デバイスを用いて事業展開をしてみたいと思っていました。ブレインストーミングを面白い切り口でより良い体験に出来る道具であると、2008年にシリコンバレーで見てからずっと思っていました。震災でその夢が一気に引き寄せれて今は仲間たちと進んでいます。ファンドロイド、としてだけではなく、(ひたすらアナログな)アイデアプラントとしても、私たちらしいスタイルでこれに取り組む決意でいます。
8.ブレスト実験場
昨年、ブレストCafeを目標にあげました。当初は、国分町のバールをAさんあたりに相談して、不定期のブレインストーミングCafe(もしくは、Bar)をやろうと考えていましたが、震災の影響でそれどころではなくなり、逆に震災後に立ち上がったファンドロイドでは、何度も何度も、ブレストCafeをすることになりました。お酒を入れるという点では達成できなかったのですが、だいたい人々が集まりブレストをカジュアルにする場の設計・運営はできました。東京で今年からは、パートナーたちがブレストCafeを展開すると聞いて、私もアドバイザリーボードとして参画させてもらうつもりでした。ただ、それだと発展的目標にしにくいなーと、思っていたのですが、1つのコンセプトを思いつきました。ここは「実験場」と(石井の中ではそういうことに)する、と。創造工学の研究者だった時代には、よくブレインストーミング実験をしました。同じ条件下でアイデアの出現特性を調べたりするものです。当時は研究目的なのであまり遊びの要素は入れられなかったのですが、いろんなタイプのブレストを、この場に持ち込んでは実験してみる、少量のアルコールだったり、お面をかぷっての実施だったり、変形させたブレインライティング法だったり。来るたびに違うことをみんなは体験できます。もちろん、同じものがいいのであればそれをして、最後の30分はアドバンストタイム、先進的なブレスト方法を試してみて、日本の組織用にアレンジしちゃおう、とうようなものをできたら、と思います。主体者が私ではないので、そんなことをできるのかは、分かりませんが、その場で無理のない範囲でやらせてもらって、無理のある範囲は、いろんな地方のいろんな人たちとやる時にどんどん試してみます。石井の中でのこれは「ブレインストーミング実験場」と位置付けて、いろいろやってみようと思います。
以上、どの目標も、語ればワクワクして仕方ない、じっとしていられないテーマです。
(そもそも、昨年は、3か月に、大震災が来るなんてわからない時点での立案でした、それでも6つやり切れたのは、超優秀なパートナーたちのおかげです。彼女ら、彼等には心から感謝しています)
今年も、運と縁とが私たちを導くでしょう。それに自然と道を拓いてもらって、でも意思を持って、力強く、2012年も、アイデアプラントは、進んでいきます。
皆さま、どうぞ今年もよろしくお願いします。