USITセミナーに参加しています。(2日目)
USITセミナーの二日目では、最後に解決策を生成するところまで行きます。各チームの内容を述べることはできませんが、各セッションごとに発表と討論があり、だんだんとそのテーマが仕上がっていくのをみることができ興味深いです。ちょっとした商品開発会議を複数チームで同時進行しているようなものです。参加者の能力も高いので非常にエキサイティングです。
ちょっと脱線ですが、私は久々に頭脳が疲れる(疲れきって思考が散漫になる)という経験をしました。楽しいしどんどん内容が発展していくので面白いのですが、脳みその活動度は半端ではありません。創造的な行為をずっとつづける、というのは、常に新しい道を走り続けるドライブのようなものです。旅先で数百キロもドライブすると、次々新しくて楽しいけれど、近所を走るよりもずっとつかれるあの状態に似ています。創造活動というのは普通、効率的にできないので疲れきるほど創造行為はしにくいのですが、USITトレーニングでは、効率的に創造していくので、ある意味、頭脳は休むことなくずっと創造的な脳の部位を使い続けます。これはすごいことだと思います。
終わってみて、なるほど、課題が解決されました。たった二日で、何も試作物やモデルを使うことなく、紙と頭脳とディスカッションだけで、です。もちろん、魔法ではなく技法なので、USITでなくてもたどり着く解決策であるかもしれません。ただ、2日間でマスターしながら行ったので多少長いのですが、これはマスターした上で行えば多分一日弱で、持ち込まれた課題についての解決策をチームで生成することができると感じました。
なお、特に印象に深かったのは、問題を”定義する”ことです。具体内容をここにはかかないので抽象的な話になりますが、問題を定義する、という作業を時間をかけてしっかり行うこと、というのはある意味ものすごいアイデアを喚起する作業です。(たしかIDEOの「発想する会社」でも”現場でつぶさに視ること”をすすめています)あまりにアイデアがわいてきて、問題定義をすっ飛ばして一足飛びにアイデアを作りたい衝動に駆られます。これは次の「問題を分析する」でも、同じです。(私見:これはアイデアカードとしてストックしておいたほうがきっといいと思います。後半でアイデアの生成をするときに体系的にさらにそのアイデアを広げることができます。ある意味、アイデアを網羅的に使い切る、といった感じの現象を体験できます。)(私見2:チーム作業でなら、アイデアがでたらテーブルの上のかごにアイデアカードを書いて入れておいてもいいかも知れません。分析中に人はアイデアを出したくなるけれど、それをするべきフェーズではないときには、アイデアを殺さず色あせる前にカタチ(カード)にしておく。というのが面白いかもしれません。)
以上、2日間のセミナーでは多くの知識習得がありました。そして貴重な体験を貴重なメンバーで行うことができました。講師の中川先生、そのほかスタッフの皆さんにこの場を借りて御礼申し上げたいと思います。ありがとうございました。