【発想道具】はちのすノート(大・中・小)
いま、アイデアワークショップを作っています。アイデアのアウトプットを促進する「はちのすノート」について、いろんな用途、いろんなタイプのユーザ向けに、いくつかのバージョンを作ってきていたので、それを整理する作業をしていました。
一番最初に公開したのは、拙著『アイデアスイッチ』に掲載したものです。その後、”The21”にも掲載されました。
はちのすノート verision=small
(書き方の表紙つき)
セルが細かく、複雑な概念を、単語レベルにちぎって書くことを自然と促進するようにできています。いわば、吹き出しスタイルの罫線ノート、です。
次は、それよりもやや、吹き出しの大きいサイズ。ワークショップのスライドでは、オリジナル版は小さすぎて見えにくいので、よくこちらを使います。
はちのすノート version=Middle
それから、物語づくり用に、京都精華大のアイデアの講義用に作ったものもあります。(気が付いたらそれは、どこにも公開していませんでした)。
はちのすノート version=Large
これは、右と左から、エピソードとエピソードをつなぐために造ったもので、吹き出しには、短いフレーズ(頑張れば20文字ぐらい)がかけるサイズになっています。上部には右に向かって時間軸に近い概念で、1~9の数字を配してあります。
最近は、企画構想やToDoメモの時には、このLargeサイズが使いやすくてよく使っています。
本当は、Copyright、をいれて公開配布したほうがいいのでしょうけれど、発想への効果という意味では何も貢献しない文字が紙面に入ることは、哲学に反するので、そういうものをいれません。(そもそも、六角マスノートなど、空間を自己相似形で半分ずらして埋めていくノートは、歴史的にもいくつかあるので、自分のオリジナルだ!なんて、主張するような気は毛頭ありません。)
こういうノートが気に入って使ってくれる人がいたら、ぜひ活用してください。
(この記事を書くのに、はちのすノート、を検索したら、昔、作家の三雲岳斗さん(※)が http://gakuya-ura.net/archives/515 で、使ってくださったのを知りました。ありがとうございます。(※)『アスラクライン』など多くの作品を書かれている作家さんです。)
このノートの罫線構造は、ものを考え出す、とくに、イマジネーションの部分をたくさん使う仕事の方には、とくに相性が良いように作っています。真っ白な紙の方がいいぜー!という人はもちろんそれがいいですし、時々、思考の道具で遊んでみるか、という時に、100人に一人ぐらいは「お、いいじゃん」と思ってもらえたら、幸いです。
追記)アプリ的なものとして、ToDoメモやIdeaメモの表示形式・入力のUIとしては、こういう罫線構造は、ふんわりとした発想を引き出す要素があるとおもいます。そういうものを作りたいなぁと思いつつも、他のことに時間をかけていて、なかなか具現化しませんが。(笑)。パワポで作ってPDFで吐き出して、という作業ならば私のPC上で完結するので、そういうタイプのコンテンツはどんどん作れるのですけれども。
【本当は、以下のような使い方ではないのですが、面白かったのでご紹介】
はちのすノート( version=middle )を、試し刷りしたもので、5歳の次女にあげたら、ちょうど遊びに来ていた妻のおかあさんと一緒に、面白い使い方をして遊んでいました。
吹き出し、のなかに、絵を書いていろんな絵を両端から書いていく、という遊びです。

次女が書いたエリア。”これが、ままで、これが、ばあちゃんで、、、”と、のことで、かき分けているようでした。
全体写真はこちら。

私が一人で外出する前に、彼女らはその遊びをはじめていて、半分ぐらいまでやれたら面白いだろうなぁと、おもっていたのですが、帰ってきたら、びっしり完成していました。主に左は、次女が、右は、義母さんが、書きました。大人の方が、多様性というか、かき分けがなされています。でも、次女のほうのもなかなか、面白いと思いました。
後で、これを見て気が付いた遊び方として、絵しりとり、をこれを使ってしていくのも面白いだろうなぁと。出来上がったものは、結構作品的なおもしろさがでるかもしれないなと。
それから、もう一つのことが思い浮かびました。それは、「30サークルズ」です。ゴルフボール大の30個の円を書いておいて、円を利用してそこにモチーフをいろいろ書いていく。多様なものを書き出し、イマジネーションのエンジンをホットにしてく準備運動なのですが、このはちのすノートの吹き出しもまた、それに近い道具になり得るなと思いました。(実際は、30どころか50~100ぐらい、吹き出しがありますので、一人で全部埋めるはきついでしょうけれど、何人かで埋まるまでをグループ対抗で競う、というのも面白いかもしれませんね。)