宮城大学で、開発試作品のテストを行いました。
12月20日。アイデアボード開発プロジェクト。本日は試作品をユーザに使ってもらいました。場所は宮城大学です。協力者は同大の4人の学生さん。商品の予備知識無しにプレイしてもらい、どう進むかを記録していきます。
昼過ぎにスタート。プレイヤーは4人の学生さん。観察者は3名(私を含め開発者が2名、それから宮城大学の企画関連で取材カメラマンが一人)。
彼らが商品一式を開封するところから観察。どう手に取るか。どう進めていくか。ゲームを進めていく中でメンバーがする質問。意図しない行動。使いにくさからくる停滞。そうしたことが分かり、記録していきます。
ゲームはまずは、発想のフェーズ。

彼らの様子をを見て、沢山の気づきがありました。
それから、次に収束のフェーズ。
結構予想通りに行く部分、ゲーム設計と実際が離れている部分。そうしたものが見えてきました。

試作品のテストはとても、興味深いですね。力を入れて創ったオリジナルのアイテムが、あっさりと使われないでゲームが進んでいったりもします。そして、それはちょっとした設定のし方によるのだとも分かりました。後で感想を聞いて分かったのですが。
最後は罰ゲームを実行します。目の前の缶コーヒーを使ってあることをしているところです。なかなか、その人のキャラクターの出る、いい余興で私たちも笑ってしまいました。
以上を80分かけてプレイしてもらいました。
その後も、時間のある方には残ってもらい感想を聞かせてもらいました。使いにくさ、改善へのアイデア、などなど。なかなかするどい、いいアイデアも沢山でてきました。
彼らの感想に「これを使ったらアイデアが良く出た」という一言があったのは、内心、とってもうれしかった。参加してもらったある男子学生さんは普段はそれほどアイデアを出すほうではないそうですが、それを知らない私たちの目には、ゲーム中の彼はとてもアイデアフルな人に見えました。
実に数十点に上る改善ポイントが見つかりました。また、仮決めのアイテム(”試してみないと分からない。仮決め。まずはこれでいこう”と決めて「モノ」にしたもの)が、実際はどうか、という具体的な評価材料が沢山手に入りました。
「アイデアは、それを具体的なモノ・形にしてみると、非常に具体的に評価できる」のだ、という、基本かつ重要なことを、身をもって体験しました。
商品開発の実際、とでもいうべき、重要な経験と学び。このアイデアボード開発プロジェクトは、わたしにさまざまな角度から貴重なきづきを与えてくれています。
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夏から先月までを振り返ると、開発のコンセプト作り、大量のアイデア出し、具現化方法の検討、各アイデアを評価し絞る、というプロセスがありました。
そして12月には入ってからは一気に「モノ」にしていく作業をつめました。途中で娘が生まれるなどがあり、開発体制に不安定な時期がありましたが、開発パートナーのすばらしいサポートがあり、ここまでなんとか。
そして今日のテストプレイ。これは「外でテストをする!」という日程をとにかくきめてしまって動きました。この日までになんとか一式作ろう、ということで、日々の業務をぬって、結構徹夜に近い製作作業をすすめてきて、今日を迎えました。実は、プレイ開始の1時間にすべてができた、そんな走りながらのデザインデイズでした。
夢に日付を入れたら、それは実現可能な目標することができる。まさにそんなことを知った実体験した年の瀬。宮城大学を出ることにはすっかり暗くなっていましたが、夜空を見上げながら、寒くて澄んだ空気が心地よい宵でした。