Happiness Flow(幸せの資金ショートに注意を払おう)
キャッシュフロー、という言葉があります。企業の経営において、財務は黒字でも資金繰りが適切でないと「今月の事業運営に必要な現金の枯渇」という大きなリスクに直面します。
小さな企業が大型プロジェクトを受注するときは、特にCash Flowのマネジメントが重要です。長いプロジェクトを受注すると、大きな部材を買う資金や、何ヶ月もわたる人件費が必要になります。その案件は企業の現金量をどんどん減らしていきます。途中で資金ショートする可能性が高まります。最悪、倒産にいたることも。
では、どうするか。キャッシュフロー、うまくマネジメントします。こまめに部分検収を顧客に上げてもらい、少しずつ、入金がなされるように交渉していくわけです。
され、これを”個人”の”幸せ量”に関して、当てはめて私なりに論じてみたのが、「Happiness Flow(幸せのキャッシュフロー)」です。
人間、偉人にあこがれ大志をもって激しい生き方をする人もいます。その人の持っている「幸せの量」がすごく沢山であれば、大きな目標を達成するまでに、どんどんつらいことを経験してくじけずいけるでしょう。最後までやりぬいて、一層大きな「幸せ量」を獲得します。
しかし、誰だって、始めは大きくありません。ある程度の幸せ量しかないのに、大きな案件において途中で一度も幸せの部分享受をできないと、どこかでその人は、Happiness Flowが枯渇してしまいます。あるいは『破綻』してしまいます。
「人間」なので厳密な数字で引いたような突然の倒産はしません。ですが、「毎日が苦しくて仕方ない、そんな毎日をなぜおくっているのだろう」という状態がおこるわけです。これ、長くは続けられません、何とかしないととてもつらい状態。
そこで、キャッシュフローと同じく、ハピネスフローをうまくデザインします。つまり、自分の手持ちの幸せ量が少ないうちは、大きな仕事を「部分」に分割し、一つできたら、部分検収があがるように仕事を設計しておきます。そして、少しずつ進んでいる感と、そのたびごとの報酬(金銭とそれ以外のメンタルなもの)を受け取ります。減っていたものが満たされて、まえよりもちょっとプラス。さあ、次の仕事もやるぞ!と。なれたら最高なわけです。
仕事の一ユニットが完成することで、
つど幸せが感じられるように、働き方と自分の動機付けを、
うまくデザインしておく。
「破綻(個人レベルでの倒産)」をうまく回避し、自分を枯渇させない。そういうことに敏感になるのは、個人レベルのキャッシュフロー経営なんだと思います。
(もちろん、わずかでもいやなことがあったら、仕事をやめてしまう、ということとは全く違います。ただ、心がぺしっと折れてしまうほど、自分をすり減らす前に、自分の能力の生きる場所を「選ぶ」こと、重要だと思います。この辺については人間が決して弱くなったとばかりはいえません。社会の熟成と人間の欲求の当然水準の上昇、といったことが水面下に語られなければならないことだとおもいます。)
なお、「長く挑戦し続けるために、なすべきことを分解しよう」と、以前ブログに書きましたが、大きな仕事を分割していくことは、それとも関係していますね。
Happiness Flow。これを意識してうまく職務や生き方をデザインすること。こういう時代には、必要なことかもしれませんね。
ちなみに、もっと私見なのですが、どれくらい小さな単位まで、分解をするか。ですが、一年は長すぎます。3ヶ月もまだながい。何せ100日ですから。ではどのくらいがいいか。というえば、3日くらいが多くの人にとって妥当なところかもしれません。
私は推奨するのは「1DAY」です。あるいみ、「毎日、幸せの日払い」です。今日のがんばりよりもちょっとだけ多いような「報い、とか、良かったこと」があるようにうまく日々をデザインします。毎日の収支決算が、「ちょっとだけでも黒字」となるような。
今日という日が幸せであることに最大限注力する、というのはある意味、もっとも長期的にチャレンジを継続するためのベストの方法なのではないか、と思います。