思い出のアイテム。メビウスの眼鏡。
2月9日。渋谷のパルコの近くにある、メビウスという眼鏡屋さんに行ってきました。
メビウス(eyewear MEBIUS)
私は、東京で働いていたころに、ハードな時期がありました。倒れてしまうかも、と思うくらいに睡眠時間の少ない日々。そのころは、いろんなアイテムにこだわりを持って集めていた時期でもありました。グローブトロッターのカバンは、本当にほしかったのですが、機能性の面が当時の仕事にそぐわなかったのであきらめたのですが、ほしかったですね。ボールペンも一本何千円というものをつかって、議事録をつくっていました。最も気に入ったのはさほど高くない、クロスのボールペン(茶色の握りで、太い)でした。今でもぼろぼろになって使っています。
さて、眼鏡。
以前は、眼鏡は度が合わなくなると、丸ごと買い換えていました。大体一年未満で次の眼鏡になっていました。
このメビウスさん、というお店を知ったのは、ある雑誌ででした。本当にセンスのいい、良質な眼鏡がある、ということで行って見ました。渋谷のパルコの近くとはいえ、ビルの3階にあるというのは、「そこに入ろうと思ったヒトだけが入る」お店なわけです。さすがに魅力的でいい商品がそろっていました。かなり仕事の厳しい時期でしたので、ある山場をこえたら、ここで眼鏡を買おう。という決め仕事に励みました。そして、その甲斐あってか無事仕事を乗り切って、そこで眼鏡を買いました。それが2003年の11月のこと。今から3年ちょっと前です。
それ以降、私は、眼鏡を変える事がなくなりました。とても気に入っていたデザインであったこと、それから結構な値段のしたこの眼鏡、大事に扱うようになりました。似たデザインの安価なものも出回るようになりましたが、三年のうちに、それらは見なくなくなりました。ブームが来ても去っても、動じない。そんな愛着がもてるアイテムでした。本当にいいものは、いいですよ。と素直に思います。
そんな眼鏡にも修復できない傷が出てきました。ものづくりの現場でコーディネータをしていると、いろんな製造工場へお伺いすることもあります。そこで結構レンズにダメージが出るんですね。少しずつだったと思うのですが、最近、眼鏡がひどく汚れる気がしてきちんと洗ったら、コーディングがあちこちはげていました。
なので東京出張に行った際に、そのお店を3年ぶりに訪ねて、眼鏡のレンズ交換をしてもらいました。数日しかない東京滞在でしたが、間に合わせていただいて、最後にはかけ具合の調整もしてもらいました。ずいぶんゆがんでかけていたようで、直してもらってからは、目の表情が変わった気がします。ずっと目の周りが疲れていたのが自然となくなりました。
すっかりリフレッシュした眼鏡。本当に気に入ったものを長く使っていきたいなぁと思いました。眼鏡のような「身に着けるもの」を買うときには、「数年ぶりに直しに持っていく自分が想像できるもの」という視点もありなのかもしれません。長く使っているものは、かなり長い時間、身に着けて使っています。この先の人生で、また大きな転機を迎えるときには、このお店で眼鏡を作ってもらいたいと思いました。
余談:
経営者の方と30分程度お話をさせていただきました。眼鏡はかなりその人のムードに影響するそうです。相手に与える印象、というだけではなく、自分自身に対しての作用もあるそうです。眼鏡に合った服装を自然とするそうです。なりたい自分になろう、みたいな話はセルフマネジメントなどでよくきく台詞ですが、眼鏡がかもすイメージやコンセプトを積極的に利用して、自分自身を方向付けていく、というのも、面白いだろうと思います。起業家として、相手と己に与えたい印象があれば、ぜひこういったお店で眼鏡のご相談をしてみてはいかがでしょう。