アイデア出しの依頼(アイデア募集)には3つの要素がある。
7年7月7日。7並びの日です。ちょっと、ノウハウ的なお話を書きたいと思います。
アイデアの組織「アイデアプラント」を運営してきて、様々な業種の方からアイデア出しの依頼をもらいます。その依頼の内容を正しく受け取るために、依頼者の本当に意図するものを、ざっくばらんにヒアリングします。その作業でわかってきたものがあります。
「人が、アイデア出しの依頼をするときには、何を期待してアイデアを募るのだろうか。」ということです。
結論から書くと、次の3つに分類できます。
1)ステルス・マーケティング
アイデアプラントには非常に多数の学生メンバーがいます。アイデア出しの依頼内容に対して、そのクライアントのサイトをかなり頻繁に見に行きます。そうして案件の終わるころにはかなり商品に詳しくなります。また、しょっちゅうアドレスをクリックするので、多様なユーザから短期間にアクセスが生じる効果もあります。アイデア出しを行う組織は、いくつか世の中にありますが、同様の効果があるはずです。
2)ユーザによる用途開発
この商品、どういう使い方が出来る?といった、用途アイデアを問われることがあります。アイデアプラントの組織が、若い人材で構成されています。同世代への商品であれば、かなりユーザ目線の用途アイデアを出すことになっているのだろうとおもいます。どんな使い方が出来る?というアイデア出しの結果、思いもよらない用途を、あるいは、気がついていても重要と思ってなかった用途を、顕在化させることになります。
3)先入観の無い人の、新規性の高いアイデアがほしい
これが、一番、アイデア出しの代行サービスにマッチした依頼です。自社の組織でアイデアは十分に考えている、でも、「よくそのテーマをしっている人たち」が考えている場合、どうしても、「知らない人ならどう発想するか?」がわかりにくくなります。わからない人ならどう感じるか、ということを、ゼロベースで見直すものの、それは結構難しい。一番簡単なのは、ゼロベースの人に、聞くこと。その辺で、依頼をされることが多いですね。そのアイデア出しの依頼にこたえてお答えするものは、彼らの初期段階で考えていた「別の選択肢」へのリ・スタートを検討させるものになることがあるようです。ゼロベースでアイデアを、という依頼が、一番大変ですが、ニーズが多いのも確かです。
以上です。これらのどれか、あるいは複数をかねて、アイデア出しの依頼は持ち込まれます。
なお、アイデア出しの募集を自社のサイトで行うときにも、慣れていない企業さんの場合は、上記の3つのどれを意図しているのか、未整合な状態のものもあります。主目的は、ステルス・マーケティングなのに、記入フォームは、斬新度の高いアイデアを発想しないと記入できないレベルになっているもの。あるいは、用途開発のアイデアを募集しているのに、単に商品PRサイトのように見えていて、「な~んだ。宣伝か」と消費者に謝って捉えられているもの。
3つの要素のどれを意図しているのか、それを正しく自己設定し、適切に見せることができれば、アイデア出しの依頼・アイデア募集は、かなり効果的に行うことが出来ます。