アイデアボード開発プロジェクトの総括。
アイデアボード開発プロジェクトが、キックオフしてから約一年がたちました。
私が作ったプロジェクトの「達成すべき目的」「予算」「スケジュール」などを記したファイルを見ると、最初の作成日が06年10月です。そして、当初のスケジュールでは、試作版を07年3月に、普及版を07年9月に、と考えていました。結果としては、ブレスターが3月に発売開始し、この9月にはブレスターは第三版を向かえ、新しい商品である智慧カードも発売するにいたりました。
このアイデアボード開発プロジェクトは、産学官のメンバーが有機的に連携して、各々の得意な立ち位置から、力を合わせてツールを開発していくものです。
最終的なゴールイメージは、創造ワークの全体像をカバーするボードとアイテムからなるワークショップセット、およぼその運用スキルの開発、具現化・形式知して、全国のクリエイティブリーダーに提供するというものです。
母艦となるアイデアボードは、現在も開発フェーズを進んでいます。その母艦の中から、氷山の頭のように、カットアウトして社会に提供しているものが、ブレスターであり、今後のアイテムになります。
ブレスターなどを市場に投入し、実際にそれを使ったワークショップなどを展開することで、そこから得られるフィードバック、ユーザの具体的な声をもらって、よりよいツール開発を進めています。
この一年の実績をざっと上げると、
受賞 1件
みやぎものづくり大賞 優秀賞(ブレスター)
開発完了・販売スタート
ブレスター
智慧カード
講義&ワークショップ
東北大学 経済学部(ブレスター・ワークショップ)1回
ブレスター体験公開ワークショップ 4回
雇用能力開発機構 創業・経営改革応援セミナー(事業アイデア&ブレスター)1回
モーニングサロン(若林区経営者団体、ブレストの実際)1回
地元企業の中堅社員研修(創造手法、ブレスター)1回
商工会連合会 創業支援講座(ブレスターの開発・事業化戦略)1回
学会等での発表
感性工学会、TRIZシンポジウム等
この秋にも、複数発表予定。
メディア掲載
ITmedia
河北新報社
FM仙台
3ヶ月以内の予定案件
近畿地域の某大学でのアイデア出しの講義 2回
県内の高校でのアイデア出しの講義 3回
近県の産業団体での発想法の講演 1回
県内の支援機関での発想法の講演 1回
某コンソーシアムでの講演 1回
などがあげられます。
一年の開発期間を通じて、走りながらも商品をリリースしその反応からさらに開発を進めています。その意味では、完全に完成してから外部に出て行くスタイルよりも早い時期に、実績を積み重ねやすい開発スタイルなのかもしれません。
なお、この冬に本格的に、第二フェーズのツール開発が始まります。私としては、氷山の一角にあたるツールとして、BWのワークシートおよびファリシテーション機能を内在したツールを作りたいとおもっているのですが、それは、第一フェーズのツールなので、小プロジェクトに位置づけられると思います。第一フェーズのツール開発にも、いくつも可能性の枝葉があります。それらのうち、どれにパワーをかけて、どれにパワーをかけないか、選択しながら、本題である第二フェーズの開発を進めて生きたいと思います。
第二フェーズをこの冬に終わるころには、第二フェーズの派生案件も沢山出ていると思います。大きな枝が伸びれば、その周りの枝葉はある程度の栄養でも伸ばせます。本開発時期には、大きな枝をぐんとのばす、それを機軸に展開したいと思います。
更に先のことで言えば、第三フェーズは、それらの有機的な統合・モジュール化によって、総合的な創造ワークのツール&運用スキルの展開を目指したいと思います。
とはいえ、目指す北極星はぶれないとしても、進んでいくと道がどうつながっているのかが見えてくると、今とは違う進み方を見つけるかもしれません。臨機応変にいきたいと思います。