air way, track way
飛行機で地形の上を俯瞰しながら飛ぶのと、実際に地上を走るトラックで木や道を見ながら走るのでは随分違います。
当たり前のことですが、途中までトラックでいってそこから急にトラックが飛び立つことは出来ない。トラックで走り始めたならば、そこを走りきって、開けたところなどに行かないと、飛行機に乗り換えられない。
会議、というものも、”air way”と”track way”があります。全体を俯瞰した議論の粒度で話しているのはザラッとできる。しかし、トラックにのって、個別の議論を始めると、その議論項目が終わるまでは進めないといけない。いつの間にか、俯瞰的な記憶も薄れて、方向に迷います。小路に迷い込んでしまうと、air wayの議論は一時的に役に立たなくなります。
しかし、会議は、突然、トラックをやめて、飛行機に乗り換えてしまいます。話は総論に。
俯瞰的な大枠議論をおえて、詳細・個別の話が必要なのでやりはじめたのに、途中で小路に迷って、また、総論・大枠的な議論に戻る。そして、言います。
「いや、なかなか、簡単にはいきませんね。」
こうして、個別の議論というものは、先送りになります。
実際の話、小路に迷っているような場合、あるいは、アップダウンの難所をいくようなtrack wayの場合、俯瞰的なMAPは役に立ちません。俯瞰的に見たときに見えた情報の粒度は、個別事例の特異性をなんら含んでいないことも多いからです。
では、小道に入ったらどうするか?
詳細MAPを持っておく。
小路を乗り切るためのツールセットを持っておく。
このどちらかです。
俯瞰的ツールは役に立つ場合と役に立たない場合があります。小路を行く時は、使うべきツールが違う、ということですね。
小路を抜けて広いところに言ったら、つまり議論の議題にくぎりがついたが、飛行機にのって俯瞰的な議論をしてもいいと思います。
小道に入って、議論を急に飛行機に乗り換えたらば、議論はいつまでも「具体的に考えると、結構難しいね。」となって総論にもどってしまいます。そして堂々巡り。
目の前の小路、多少時間がかかっても乗り越えませんか?
そう、自分自身に問いかけてみたいと思います、時々は。