タスクポッド
私の仕事は移動しながら複数のプロジェクトを企画・運営していくタイプの仕事です。それもすべてゼロから新しく作るタイプの仕事がおおくルーチン的なフローが少ない仕事です。
これまでは資料を一つ一つ必要なたびに差し替えたり、いつも資料を持ち歩いたりして重いかばんを持っていました。しかし、長期出張がつづくとミニマムな情報(紙資料)とPCのデータへとそぎ落とされていきます。そこで出張時の仕事のシンプルさをベースに、「タスクポッド」という仕組みをつくってみました。
1.重要なメモはカードに。

名刺サイズのメモカードを愛用しています。クライアントや重要なセミナーで得たヒントなどは全てここに書いています。そして会議後直ぐに、そのカードを名刺保管用シート(A4)に入れます。大体1枚で収まります。
クライアントからもらった貴重な情報資料とあわせて、それをフォルダに入れます。
※ノートに取ると、案件毎でなく、時系列に並んでしまいます。それをさけます。また、貴重な情報はノートを広げられない状況やタイミングでももたらされます。たとえば、エレベータの中の会話でいわれたこと、とか、バスを一緒に待つ間、ランチをとっているときなど。このときに直ぐに出せていくらでもメモを取れるメモカードがシンプルでベスト。
2.案件は3つの状態に。

案件別にクリアファイルにいれてカバンに入れておくと、ふとした時間や狭い新幹線で取り出して作業を進めるのに便利です。ですが、1案件の紙資料が少ない場合、案件ごとにクリアファイルに入れるとかさばります。なので、案件の状況別で3分類します。
□赤クリアフォルダ:THINK(スキマ時間に知的生産を)
赤はちょっとした空き時間に取り出して、考える作業を行います。
企画の立案、アイデア出し、問題の分析などなど。
一人で内省的な作業。
□黄クリアフォルダ:DO(外と相互作用せよ)
誰かへの確認や、無い資料を入手する作業が必要な仕事。
誰かに協力を求めたり、メールで進捗報告するなども含む。
THINKが一人で内省的な作業なのに対し、
DOは、自分以外の人や情報源とアクティブにつながろうとします。
□青クリアフォルダ:SEE(様子見&返事まち)
赤と黄をこえて相手に球を預けている状態の仕事。
その相手とあうときなどに持参する資料となるもの。
□無色のクリアフォルダ:GO(ストックファイルへ)
案件が終わったものや、持ち歩く必要の無くなった資料を
ここに写します。オフィスに戻れたときにここの資料は
案件資料棚のファイルに移す。
3.カードボードファイルでひとまとめに。

これら4つのクリアファイルを、紙製のシンプルなフォルダにいれます。パタンと挟むだけのタイプが小回りが効いてgood。クリアフォルダをさらにクリアフォルダでまとめると非常に不安定かつかさばります。紙フォルダでひとまとめにしておけば、取り出せば、ホテルやカフェのテーブルが直ぐ、仕事机になります。どうしてもそのほかの資料や書類はカバンに混在します。紙フォルダへタスクを集約することで仕事力が高まります。
この方法をタスクポッド(ipod風に)と名づけました。普段の書類整理を少しだけアイテム化するだけでグッと仕事環境は良くなりました。ちなみに、各クリアフォルダの中のタイトルは、A3に印刷したものを4つに切り分けただけ。それを少しだけテープで固定した程度のものです。ですが「THINK-DO-SEE-GO」という4つのシンプル指示をつけただけでも、かなり認知性が良くなりました。名づけのコツは、削ぎ落とし、です。できるだけ文字が少ないほうが良い。厳密であるよりシンプルであること。これは知的生産の道具作りの大原則ですね。