散歩法に、思う
知人にあてたメールの中身をそのまま引用します。
創造工学の研究のメモ、という位置づけで、
そのままブログに公開してみます。
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長い脱線ですが、お許しください(読みとばしてください)
(引用ここから)
散歩法のやり方
http://staff.aist.go.jp/toru-nakata/sotsuron.html
準備:脳に課題をインプット
考えるべきことをメモ書きする。キーワードを矢印や線で結んだ、チャート図の出来損ないみたいので充分。字は汚くてよい。
散歩実行
支障のない範囲で歩く。
机の側をうろうろでもよいが、新規な環境をずんずん歩く方が効果的である。
ちょっと遠いトイレ、遠くの店、住宅地、デパートなどを歩く。
出発前と休憩時にはメモを見返す。
いつ閃くか分からないので、紙とペンは常に携行する。
裏技:紅茶を飲む
利尿作用が強く、トイレに立たねばならなくなる。強制的に散歩になる。
(引用ここまで)
この散歩法に、いろんな着想とか研究の切り口を見た気がします。
たとえば、ブレストの効果性を研究するある実験に
「アイデアを書記が書く方がいいのか、発言者がでてきて自分の書く方がいいのか」
という実験がありました。
効率から言えば前者、とおもいがちですが、結果は後者でした。
人がしょっちゅうごくので、効率が下がるはず、という直感に反するんですよね。
ただ、この散歩法の「紅茶」のくだりをよむと、
「強制的に動かないといけない状況にする」
のは、ブレストが活性化する要因になるかもしれない、と思うのです。
たとえば、この視点を切り出すとこういう実験が考えられます。
被験者を2つのセグメントにわけます。
一方のセグメントは、従来型の会議室にイスを用意したブレスト。
他方のセグメントは、ウオーキング・ブレスト(という言葉はないけれど)。
実験をそろえるために、
アイデアの書き出しは、書記役にまかせる(あるいはボイスメモ)。
この実験を行った場合、有意な差が出るか、興味あるところです。
発展的に影響要因を減らす実験として、
ウオーキング・ブレストを
ルームランナー上で(周囲の環境は変わらずに、うごきつづける)
ブレストにしたら、より血流の促進とブレストの相関関係が見えるかもしれません。
あるいは、たとえば、単純繰り返し作業中、やたら「妄念~アイデア」が沸くことがあります。
造花の内職をさせてながら、というのも比較実験が成り立ちそうです。
ただ、純粋に肉体的なバイタルのコントロールに観察視点をほりさげるのは
(たぶん)「この生命体を解剖してみましたが、<イノチ>を担う物質はどこにもありませんでした」という
ことになるだろうと思い、
より豊かな発想を引き出す運動と環境をしることに展開したい気もします。
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そんな事を、考えていました。