拡大するエンターテイメント分野に関する考察
近年、川島教授の、「脳を鍛えるシリーズ」のゲームが大きな人気となっています。ゲーム機に触ることのなかった方が、こうしたゲームをエンターテイメントの一種として楽しむようになってきたなぁ、と社会のトレンドを感じます。TV番組では、「世界で一番受けたい授業」のような素晴らしい内容のもの、あるいは、お笑い芸人さんを主軸に、断片的な知的刺激・クイズのテイストをベースにしたような番組も多くなってきました。
こうした新しいトレンドをどう整理されるのか、図にまとめて見ました。(拡大します)
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グラフは、縦軸を「知的⇔アクティブ」、横軸を「遊戯性⇔刹那的/個人的な娯楽」ととりました。遊戯とは単に遊ぶだけではなく、遊びを通じて集団や社会性の習得を行うものです。茶色い丸は、古くからあるもの、緑色の丸は、近年登場し始めたものです。
エンターテイメント、という分野が社会の熟成とともに、より多様性を見せています。これまでの「運動的なもの」「刹那的・個人的・消費型のもの」から、「知的なもの」や「関係性・社会性のあるもの」へ広がりつつあるようです。(これは、2006年3月現在での感覚です。10年後の人がこのブログを見てどう感じるのか興味深いところです。主流になっているか、消えているか、はたまた、広い分野での融合が起きこれほどシンプルではなくなっているかもしれません)
なお、表の「知的」「遊戯性」というカテゴリーに『起業道(PSP)』と書いたものは、PSPの新しいソフトで、独立・業界ナンバーワンを目指す若者のビジネスストーリです。ゲームの中で経営判断となる選択しがいくつもあったり、用語やフレームワークの解説などもあるようです。
面白いことに、このソフトは文具の老舗である「コクヨ」です。今は随分と企業もかわったなぁ、とおもいます。事業ドメインは「文具」ではなく「ひらめき支援」などのような「知的創造活動を支援する企業」になっているようです。
こうした、きたる社会のトレンドに合わせて、事業ドメインを再定義することで、思いもかけない企業が面白い事業を展開してゆくと思われます。