創造を重視する場面では
アイデアを評価する場面は、さまざまあります。
「創造的な要素」を重視する、という場合には
ビジネスのフレームワークでは、うまくとらまえられません。
そんなときに「創造技法」系の教科書などによいヒントが見出せます。
創造性と創造的所産の要素リスト
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1.新規性(Novelty)
2.有用性(Useful)
3.解決(Resolution)
4.推敲・綿密な仕上げ(Eloboration)
5.統合(Synthesis)
アイデアの創造要素を重視する場面では、これら視点で評価すると効果です。
補足:
2と3はお互いに関係しています。
4と5はお互いに関係しています。
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その背景部分について述べます。
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■創造性
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CPS(創造技法の体系の有力な一つ)では、「創造性」を、次のように定義しています。
創造性( Creativity ) = 有用な新規性( Novelty that’s Useful )
「新規性(Novelty)」
「有用性(Useful)」
という要素は、創造性研究の2軸としてもよく使われます。
そしてNoveltyとUsefulは、次のように表現されています。
Novelty = newness, originality, a fresh approach
Useful = serves a purpose(目的にかなう), has value(価値がある)
創造の分野でいう「新規性」は、”フレッシュ アプローチ”のような、割と平易な「新しさ」から、「独創性」までを含む広い概念としてとらえられています。
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■創造的所産
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また、CPSには、有用なヒントになる、Creative Product(創造的所産)という概念もあります。
「創造的所産」は、次の3要素をもつとしています。
「NOVELTY(新規性)」
「RESOLUTION(解決)」
「ELABORATION & SYNTHESIS(推敲/綿密な仕上げ と 統合)」
ここでいう創造的所産の”所産”は、手に触れるもの(車とか)と、触れられないもの(コンセプトのようなもの)を含んでいます。
これらを整理・まとめてみると、冒頭のリストなります。
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創造的なプロジェクトをやろう、というときは、ビジネス的に重要な「リスクの低さ」や「資源アクセス性の高さ」で選んでしまうと、とんがりはならされてしまいます。
初期段階のアイデア選択では、上記の評価軸をつかうと、うまく創造的な要素を拾い上げることができるでしょう。
(もちろん、プロジェクトの後期段階では、アイデアの実現可能性を図るようなセレクション行為も必要ではあります。)
参考:CPSの教科書的な本