本の自販機、長距離電車ホーム
少し前のことですが、恵比寿駅から大宮駅に向かう列車に乗ろうとしたときの様子です。土曜日の夜のこのホームはすいていました。
何気ない閑散とした風景。
大宮まで、すこしあるなぁ。でも何かを食べるような路線ではないし、売店もないので手持無沙汰。なにかないかなとあるくと、なんと本の自販機が。
値段は550円(で統一だったか不明ですが、多くは550円)でした。下流志向や水木しげるの戦争を描いた作品や、地震や昔の国鉄列車のことを書いた本、しっかりした小説などなど。
普段、昔ほど、書店にいかなくなってきた(アマゾンで買うので)身としては、接することのない分野の本は興味を惹かれました。今だから逆に新鮮かと。
そして売店では選べない(売店は、売り子さんのフィールドに入ると5秒ぐらいの意思決定をしないといけない感があり、つい、よく知っているビジネス誌を買いそうになりますが、よく見ると文庫もあったりします。趣味がちょっと、渋いのであまりまじまじと目を向けないでいましたが。
本を買うのは、売店でのど飴やお茶を買うのとはちょっと違う。その意味では、こういう自販機売りは(本を買うユーザ層にマッチしていて)結構ありだなぁと思いました。
おいている場所もいいですね。恵比寿駅にも、長距離列車の発着がありそれが大宮行の列車。大宮まで行くとなるとちょっとなにかを仕入れておかなきゃ、という気分にもなりますし。
面白さもあってちょっと買ってみよう、という人も結構いそうです。
これ、単に売るだけの販売機能だけじゃもったいない気もしますね。買う人の行動を蓄積できるとか、本の一部を試し読みするかのように、電光掲示板にながすとか、そういう機能があったら結構面白い実験もできそうで、面白いなぁと思いました。(自販機型の箱の中に、売り子さんが座っているショーケース、なんてのも、イベント手法の販売には面白そうです)
ちなみにこの本をいくつかネットで調べてみたら、販売機の表示価格は定価でした。(”本”なのである意味当然かもしれませんが)