九九の答え、というのは、1~81までの数のうち、いくつを占めるのだろう?
夕食の時に、ふと、娘のテストを見ました。小2で掛け算を習うと、今は、掛け算の順番に正解・不正解、があるというので、教科書を借りて熟読してしまいました。「1ユニットあたりの内包数」を先に書く、というルールのようで、カケルの後ろに来るのは「そのユニット数」だということでした。掛け算の順番を決めてみた、というのは、『へー、面白いことを教科書を作る人は考えたもんだ』と、ひとしきり家族で議論していました。どんな数学的な思想に基づくのか。
さて、それはさておき、教科書をみていて、ふと、興味がわきました。

九九の答え、というのは、1~81までの数のうち、いくつを占めるのだろう?
3×7も、7×3も、21なので、九九の表の上には、何度も出てくる「答え」があるし、一方で5×5のような、九九の表の上で1度しか出現しないものもいくつかあります。その意味では、だいたい、1~81の整数(81個の整数)の半分弱、ぐらいだろうか、と見通しを立てました。
地道に数えてみると、こうなることがわかりました。

4回登場する数が「5個」ありました。
3回登場する数が「4個」ありました。
2回登場する数が「22個」ありました。
1回登場する数が「5個」ありました。
合計で「36個」でした。(44%)
81個の数のうち、36個しか、九九の答えとしては登場しない、というのは、「けっこう、スカスカなんだなぁ」という感じがしました。
~ そして、長い余談 ~
81以下の数字で、九九の答えとしては出てこない数字はなんだろう。今度はそこに興味がいきました。(直感的に考えたのは”出てこない数は素数でしょ?”と。もちろん、答えの一部ではあるのですが、100以下の素数は25個しかないので、素数以外の数字で、九九の答えにならない数があるはずだな、と思いました。
そこで、少し、色を付けてプロットしてみました(赤、黄、緑、青=4回、3回、2回、1回、です。ヒートマップ的に、多いほど、あったかい色にしてあります)。

こうしてみると、後ろの方がスカスカです。
( 素数以外でまず出現するのは、22、とか、26、といった、2×11、2×13、のような、二けたの素数との積です。)
なにか、見せ方を変えると、出現する場所に法則性を感じられるのではないかと思い、いくつかの表現をしてみます。
先ず、81個=9の二乗、なので、9×9の配置にしてみます。

すこし、散らばり方に傾向が見えるような気もします。
すこし見方を変えてみます。
最も沢山出現する「4回(赤いマス)」について。
これは、どうも、「2」や「3」というとても小さい素数だけに約分される数で、直観的に「6進数」で書くと、何かすっきりしそうな気がしました。なので、6で折り返すようにしてみます。

こんな感じです。8だけは、この系統ではないなぁ、という分かったような分からないような感じの感想です。
それから、1度しか出現しないもの(青いマス)と、3度出現するもの(黄色いマス)、というものは、九九の表の対角線上(同じ数をかけている所)と強く関係しているはずだ、思いましたので、少し変わった書き方をしてみました。整数の二乗になるところで折り返すという書き方です。

1回(青色)と3回(黄色)は、右端(つまり、整数の二乗の数)にだけあることがわかります。
もっと、シンプルに、一直線に並べてみたら、何か印象があるんじゃないだろうか、とも思って作ってみました。

うーむ、・・・さほど、想起できるものが無いように思います。
そんな感じで長い余談を終わります。
最後に、九九の表そのものに、出現回数の色を付けてみたものを載せておきます。
( 遠目に見ると、「インベーダーに出てくる、上の方の高得点な敵」か「チューリップ」のように見えなくもないですが、だから、どうした、ということはないのですが。 )
※上図の色の塗間違いがありまして、修正しました。
以上です。
掛け算の九九、といっても、当時は、気にも留めなかったことを、ふと思ったりして、がりがりと、鉛筆で計算をしていました。
娘は「パパ、解いてみたいの?子どもの問題だよ」と笑っていました。