検討中の案(アイデア発想ハンドブック)
先日ある企業さんでベテランエンジニアの方に、次のような言葉をいただきました。
「”アイデア発想ハンドブック”のようなものって、あると便利なんですが。。」と。
その方は、創造技法やアイデア発想法にも長けた方で、考え方もとても柔軟です。たぶん社内でもかなりアイデアマンとして評価されていると思います。
なので、アイデア発想法については、本質もいくつかの技法についてもよくご存じの方です。そのお言葉の真意としては次のようなものでした。
「現場で、”あっ、あのアイデア出しの方法でやってみようかな”ってなった場面で、さっと開いて発想の行為にすぐ入れるようなものが、あるといいなぁ」と。
これについて、私もなるほど、と思いました。
色んなお客さんを見てきましたが、野外だったり地下だったり油まみれの状態だったり、そんな状況下で、こまごま理屈が書かれた細かい書物はとても使えません。むろん、整備マニュアルとか、そういった類のものはありますが、それにくわえて、アイデア発想法の本を新たに開いて、、、となるとそれはきつい。
或いはデスクワークだとしてもVEのような開発工学の手法を行っている時に「アイデア発想は全体の大きな活動のごく一パーツでしかない。なので、さっさと発想して次の作業へ進みたい」という時だったり。
或いは上記は、エンジニアなテイストを想定して書きましたが、忙しい企画マンも同様な場面があります。忙しい仕事の最中に、ビジネス上の課題を解決したい(対策案を思い付きたい)という時など。
この場合、ハンドブックというのは、
(1)すぐ読めて、どれを使うべきかすぐ分かる
(2)手法は具体的に示されている
(3)手のひらサイズ(カード以上、A5以下)である
(4)見開きでなく1ページで内容が完結している(ちょっとの例外はOK)
(5)表紙1ページ+目次3ページ+内容23ページ+裏表紙1ページ
ぐらいが想定されます。
もちろん世の中には、辞書級のハンドブックというものもあります。それはそれでとても良いものです。ただ、アイデア発想ハンドブックというのは「創造技本大全」ではなく、「パッと開いて、すぐ実践。発想の仕事はさっさと駆け抜けて次の仕事へ進める」ためのツールなので、上記のような仕様になる必要があります。(ちなみに、これは、良くできている、VE系のハンドブック、の仕様に学んで割り出したものです。)
これが実際にできた状態を想像すると非常に便利そうです。
これだけ情報量を絞ると、「発想法カルタ」のような感じにでき、ワークショップ設計時のディスカッションの時にも使えそうです。もし配れるものにできるならば、参加者への配布物として贈呈することもできそうです。(そして、もしかしたら、やり方によっては、毎回のスライドを印刷して配る代わりに、ハンドブックでOK、とできて、印刷していただく作業の煩雑さを減らせるかもしれません。)
そうすると、次に考えたくなるのは、ノミネートする技法です。
・最大で23個しか乗せることができない。
そう考えると、次いで次のような考えが浮かびます。
・ある程度、汎用性が必要。
・どうしても方向性が違うものは、A領域用、B領域用、ということで、分けてもよいかもしれない。
・一人ブレストの方法がメイン。ワークショップや複数人で行う各種のブレストの方法は、プラスαブックとした方が良いかもしれない。
これについても、優先度をあげて、取り組んでみようと思います。(年始の8目標を一つか二つ減らしたとしてもいいので。)
アイデアプラントしかできない、といえる仕事に、いつも愚直に邁進したい。そう思う連休最後の午後でした。