開発会議で仙台中を走り回る時期
7月に入り、開発会議を各所で行っています。
私の作る作品は、フェーズによって、活動の雰囲気が違います。
活動のフェーズ
- 「揺籃期」には、石井1人で孤独な環境を作り仕事をします。創造的孤独、というものが必要だと、古今東西の創作者の手記にはありますが、私もその通りだと思い、自然とそうなります。
- 次に、コンセプトの輪郭が立体感を持ち始めたら、試作して、テストプレイをあちこちでします。動く時期の第一期です。
- そして、ブラッシュアップを進めます。ここは創造的孤独とまではいきませんが、短いデスクワークがあります。実際は、テスト、デスク、を行ったり来たりです。
- さて、そこまで来るとようやく「開発ネタ」になります。もっとゆるい段階で、開発ネタにすることもありますが、作品の持つ深度の深まりは、ここまでの練り上げに寄っている、ともいえるかもしれません。卵の段階で鍛えられている開発ネタになるかどうか。
ようやくここまで来ると、「開発会議」に入ります。それが今です。
アイデアプラント流の流動的な組織モデル
開発会議、といっても、いろんなセクション、職種の人が一堂に会してやるのではなく、
- 石井とコンセプトデザインの専門家、
- 石井と研究評価の専門家、
- 石井と実働(制作・製造・販売戦略・ショップ)部門、
という形に、日を変えて、私が色んな会議をして回る、独特のスタイルをとります。
理由は、「アイデアプラント」という存在は、メンバーが社外にいて、いろんな仕事をしている人々で形成されているからです。アイデアプラントのパートナー(或いは、メンバー)と、(代表の私が勝手に)認定している方々が国内に点在していて、プロジェクトごとに最適なメンバーに打診、相談、実行をしている、そんな形だからです。
時には毛色の違う作品も出来上がりますが、そういう多様性と資源流動性を考慮した組織形態が背景にあります。
プロジェクトメンバー全員が一か所にいて、いっぺんに打ち合わせができることにも憧れますが、自分の職能の領域でないタイミングでの会議に呼ばれ続ける人のことを考えると、私は、そういうスタイルは人使いの荒いやり方に思えて、できません。もちろん、コミュニケーションが円滑にいくように、必要性のちょっと外の領域まで、情報のやり取りを担保するべく、動く時期というのはかなりその辺にも心を配ります。
ここからが、大切
フェーズを積み重ねて、開発会議のステージへたどりつきました。
その後、そのコンセプトを具現化するべく作り上げたアイテムが、いま、こうして形になろうとしているものです。
これまでの作品シリーズをふりかってみても、今回のものは、新規性、といいますか、開発要素、の大きいものです。
ですので、これからが大切。いろんな「ものづくり」のステージを経ていきます。
打ち手を増やしておくのも代表の仕事
開発的活動に資金もたくさん必要になることを見越して、今日の午後は、友人の機関で公的支援の制度の活用可能性についても相談してきました。
書類仕事が増えるのは望ましくない(私の苦手)作業なのですが、事業成長の起動を駆け上がっていくために、出来るかもしれない打ち手は、複数(使わなかったとしても)持っておくこと、そういうことも、闇の中から新しいものを取り出す人には、必要なことだと考え、鋭意、取り組んでいます。
午前中の打ち合わせは、マグネットデザインさん。
ここの創業者のメンバーとは、私が大学院に戻った2005年ごろ以来の付き合いです。今(2013年の7月上旬の今)だけ、人材募集を行っているそうです。多分、採用は必要な時だけ行うスタイルのようで、募集内容に合致してご興味ある方は、ぜひ。ちなみに、アイデアプラントの通町オフィス、というのは、同社の中に存在していますので、アイデアプラントの製品を見て買いたい、と、ふらっとやってきた方は、マグネットデザインさんの中に入っていく感じになります。
午後の打ち合わせは、一般社団法人MAKOTOさん。
この組織の代表、竹井さんは、東北大の大学院のころからの知り合いで、彼も私も共にNEDOのフェローを拝命していたり、と、信頼の深い付き合いをしています。震災後に、彼は東北のベンチャーキャピタルを辞し、自分で新しいことに挑戦する人を支援する一般社団法人を作り、復興系クラウドファンディングを立ち上げたりしています。cf. TEDxに登壇した竹井さん )。東北の大志ある創業者、ベンチャー企業であれば、公的支援制度の活用についてフットワーク軽く相談に乗ってくれると思いますので、個人事業主でバリバリやっているんだけど、成長のための支援制度使えないかなぁ、という時には、MAKOTOとNAViSでやっているコワーキング・スペースcocolinの扉を叩いてみるといいかもしれません。
そんな感じで、日々展開しています。
7月(中旬)~8月(下旬)は、東京、京都、岐阜、と各地行脚のシーズンですが、それが始まるまでのもうしばらくの間、作品を「つくる」を、全力で進めていきます。
(数か月先でしょうけれど、)作品(といいますか製品)が、出来上がれば、またこのブログで、報告します。