事業アイデア・チェックポイント(着想の良い点と課題を明確にする)
経営戦略論の大家として知られる大滝教授による起業家向けのセミナーに参加しています。その中で興味深かった「事業アイデア・チェックポイント」をご紹介します。
「着想の良い点と課題を明確にするには、3つのCでチェック」
3つのCとは(3Cとは)
・顧客(Customer)の視点
・競争相手(Competitor)の視点
・自社(Company)の視点
チェックポイントを図(カード)にするとこうなります。

(講義を元に、筆者にて、図表化、及び、簡便な評価手法を加えた)
この図を、解説します。
事業アイデアを振り返って、充分だろうか?とチェックしてみるときに、この3Cで、
顧客の視点…顧客のニーズはどこにあり、それをどう満足するか。
競争相手の視点…競争相手はだれか、競争相手との違いはどこにあるか。
自社の視点…自社の資源と能力は何か、それをどう生かすか
と自問してみることが効果的。
(以下、私が図に、補足した部分を解説します。)
ボックスをいくつ埋めることができるか、書き込めたボックスの数で点数(0~6)をつけます。(短い時間で行なうために、顧客・競合・自社の各項目において、要素は3つまでのリストアップとしました。最高点数は、要素が3つ書けて、かつ、2つ目の問いにも答えられれば、6点。ここまで書けると検討レベルはかなり進んでいると判断できます。一個もかけないとこの項目は検討が足りないな、と客観的に判断できます。
なお、私が起業家支援をしている中で、傾向として起こることを以下に付け加えておきます。
ざっとアイデアをこれで評価してみたときに、意外と点数が取れないのが、「競合」項目です。お客さんのことは注目してみているし、自社のことも起業家の場合、よく分かっています。しかし、新規性の高いビジネス、ニッチな市場を狙う起業家においては、競合の存在を忘れがちになります。
人から言われて、というのはなかなか受け入れにくいものです。このようなチェックカードで、現実的に自分の考慮レベルが足りていない要素を簡単に評価してみて、その足りない部分についてのアイデアをさらに考える。という活動に役に立てば幸いです。