分野のトップの人を家庭教師にするワザ
スキル向上のために、講習や講演に出席することがあります。私は出来る限りは、一番前、講師の表情やわずかな雰囲気を感じ取れる場所を選びます。
理由はいくつもあります。端的に言うと次のようになります。
その講義のテーマ(分野)で一流の人が講師として登壇しています。その講義時間中、その人を家庭教師がごとく見立てて最高の学びを得る方法は、最も近い席に座ること、そして、講師以上に、真剣で熱意あふれる生徒になること。
(講師のためのスキル、というのは、よく見聞きしますが、「講師からさ偉大のものを引き出す為の”生徒術”」というのはめったにききません。ですが、とてもシンプルで効果のたかい技術。)
その人に、個人指導をおねがいしたら、何年待ちだろう、何十万円が必要だろう、どれくらいの事前学習を礼儀としてもとめられるだろう。そう考えたら、講義のときに、一番近くで熱心にきくことなんて、1/100以下の気軽さ。
ちなみに、講師というのは、大なり小なり、不安を持って望みます。そして、オーディエンスというのは往々にして、公演中に眠ったり、注意深くはきいてくれないもの、というを覚悟しています。そのなかで、会場に熱意有る人が一人要れば、その人をよりどころにして、波に乗ることもできます(講師のベテランの人は、新米の講師に、会場にそういう足場となる人をみつけよ、とアドバイスします)。そして、そういう足場になった人は、講師としてはとても良く覚えています。印象にも残り、次にお会いするときにもプラスになります(たとえば、直後の交流会、名刺交換などはそうです。)
また質問も、非常にしやすくなります。会場のはるか後ろ、講師との距離が遠く、大きな声かマイクがないと届かない距離から質問を投げかけるのはかなり、スキルと精神力がいります、常識的な感覚を持った人であれば。しかし、肉声が充分届く距離にいる相手に、表情も含めて質問者が質問するのは、比較的気楽です。相手とのアイ・コンタクトも充分とっていれば、小さな部屋で極数人のセミナーと同じような親近感で、質問できます。
細かいことですが、講義スライドの細かい情報が容易によめる、ということも大きいです。大きな文字のスライドでも商品写真や絵のようなものは、細部が見えるほうが理解もすすみます。後ろの方にすわるとスライドの細部が見えずに、視覚情報が概要情報だけの数時間をすごすことに。これはで受講のモチベーションも維持しにくいですね。
経験的に「講師に最も近い席に座れば、鮮明な情報を空気感までふくめて得ることができる」といつもおもいます。