ベゾス氏のAmazon.comの創業期について
IDEO(「発想する会社」)のP121に、アマゾンの創業期のことがかかれています。創業者のベゾス氏がはりしながら住所も決めずに創業をしていく躍動感がわくわくした息使いで描かれています。
引用(P121~122)
「ごたごたした問題をすっかり解決していたら、そのときにはすでに、インターネットを使わない伝統的な書籍販売業者が巻き返しをはかりはじめていただろう。あなたも次にプロジェクトに着手するときは、小さな新世界のアマゾン式の勢いでエンジンをかけてほしい。答がわからない問題に取り組んでみよう。とりあえずギアを入れてしまえば、驚くほど簡単にソリューションの一部が見えてくるはずだ」
非常に示唆深い、と思います。
充分な時間がある、そして、調べたらわかる部分がある。そういう場合に、それを体当たりで失敗したら、本人も周囲も残念な気持ちになるでしょう。しかし、十分な時間がない、もしくは、調べてもわかりはしないこと、は、すぐやる。やれば、見えてくるのだ、驚くほど簡単に。
同書はそう言っているとおもいます。私もそう思います。動く前の慎重さをあまりに人は状況をこえて適用しすぎる。多くの場合、動かないでいることのリスクの高まりを見ていない。
この引用の前部分で、アマゾン創業者が、引っ越し先も決めずに引越しのトラックを手配し、行き先を告げずにトラックに乗せる、というシーンがあります。通常の段取りからしたら、でたらめ。しかし、市場成長率2300%の世界では数週間がはるかな時間差。その意味でかれは、最高の戦略性でうごいていた、と思います。