アイデア創出支援の専門家のお仕事(後半)
また、もう一つの依頼カテゴリーがうっすらと、見えつつあります。
それは、昔風に言うと、ナレッジ・マネジメント(KM)の領域です。経営者が組織内の事業活動を情報として把握して、組織の暗黙知や明示的な情報を集積・活用する、ということが2000年の初めごろ、ずいぶん、台頭しました。しました、という過去系は正しくないですね。いまでも、根付いて、取り組まれています。
このシステムの問題は、「書きやすいこと」「表現しなれているもの」ばかりがあげってくる、点にあります。
たとえば、アイデアの材料となる情報(あるいはアイデアそのもの)を社内から、ナレッジマネジメントシステムで拾い上げようとしても、一部の生来のアイデアマンを除いて、社内システムには、左脳的なものが書かれるばかりになります。
ロジカルに、数字で言えるもの、既存のカテゴリーから選択するもの、ルーチンな活動の報告、は問われれば、かける。しかし、新しい試みや、既存のカテゴリーのないようなもの、は、書くべきソースを思いつきにくい、という問題があります。
そこで、アイデア創出の支援の知見がいかせないか、という部分につながります。”データインプット画面内に、アイデア創出を促進させるエッセンスがある。”としたら、すごく、書きこむ内容が、右脳的になるはずです。
アイデア創出を促すシステム、というのが、その原点的なこの10年来に、だいぶ登場してきました。残念ながらまだ、本格的な産業としてたちがあっていく気配がありません。しかし、徐々にその質は高まっています。
創造の観点から意見をもとめられることがあり、これについては、たぶん、今後増加していくかもしれない、と直観的におもっています。