2006.05.07 研究(MOT)/発表論文&スライド 「東北の起業家の地域に対する意識」(産学連携学会2006 発表要旨)6月に東京で産学連携学会があります。一般講演で首記のタイトルの内容で発表します。サブタイトルは「起業家にとっての地方の魅力・メリット」。これまでの東北地域の起業家・ベンチャー経営者のインタビュー記録から、試みとして起業家の意識に見られる「地方で起業することの魅力・メリット」を抽出して分析してみよう、というものです。 これまでの相関関係を計算することで定量的な関係性を分析する研究スタイルから脱皮して、これまでは捉え切れていなかった「定性的な要因」について光を当ててみようという試み的な発表です。方法論としては、調査記録(データベース)から、起業家の地域への意識という情報を抽出し、その情報要素を、KJ法などによって分類・構造化したものです。 東北の起業家の地域に対する意識 (要旨) 抽出できた情報は全部で30です。これを小グループに集約して、7つの要因(+α)に整理できました。さらに、大グループに集約して、3つの要因(+α)に整理できました。地方ならではの特性を意識した起業家支援スキームを開発するために、そうした要因が検討の一材料になれば幸いです。ちなみに3つに集約したその要因は以下のものです。 1)リスク・コストが低いこと。 2)活用度のひくい良いリソースがあること。 3)豊かな生活環境があること。 詳しいことは発表時に述べるのですが、高度な知財戦略と人の問題。ベンチャー経営者のストレスマネジメントの問題。など、従業員・パートナー・起業家本人・グローバルな顧客層といったいずれも「人」に関する部分から面白いヒントが得られそうな気がします。私自身も結論を出せる段階にあるわけではなく、発表によって参加者とのディスカッションからフィードバックを得て行きたい題材です。学会が楽しみ! « 失敗さえもきちんと蓄積すれば知的財産 「一年の1%」は「2.5日」 »