Traditional Toy(伝統的玩具)から新商品を
先日、出国前の成田で買った折り紙です。著作権に配慮して、微妙にかけた状態で載せておきます。
この製品、二つの点で、面白い、とおもいました。
一つは、折り方ガイド、がプリントされているところ。これは、Guided Origami、とでもいうべき、敷居を下げる楽しいツールだと思います。
もう一つは、英訳ガイドシートが入っているところ。日本も外国も同じで、庶民的な伝統的な遊び道具には、「マニュアル」がついていません。先日手に入れた韓国の双六(ユンノリ)もそうです。日本もでは折り紙、おはじき。これらは、口伝伝承されるので、ガイドがついていません。。でも、こういう、traditional toys に価値性を感じて、資料として買って帰りたい外国の人には、マテリアル単独では、片手落ちです。眺めるだけのお土産になってしまう。この折り紙は、折り紙のガイドを日本語と英語でつけた、というのは、とても、重要なしさを具現化して見せてくれていると思いました。
日本を出る時に、外国の方と仲良くなるための道具として、traditional toys を欲して見つけたのですが、その後、仙台の自宅に帰り子供達に見せても、喜ばれました。
話としてはここで、一区切り、なんですが、以下、ブレスト的に着想メモを。
ゲーム風の知的生産の補助道具を作り続けてきて、よくわかったのは、実は、コンテンツのimportant part というのは、マニュアルに大きなウエイトがあります。ユーザが対価を支払う気持ちを持てるのは、カードとかコマとか、そういう部分ですが、楽しい体験を提供する、というファンクションの重要部分は実は、マニュアルに、あります。この、ねじれ、に、気が付かないと、「きれいにデザインされたカードセットを作っておしまい」になります。それじゃあ、だめなんですね。
プラスアルファ。ガイドシート、あるいは、道具の上についたガイド、というものを、明示的に、タンジブルな付属品としてつけることで、面白い、商品を企画できます。
案1)「あやとり」
毛糸の紐、一本。これを800円で売ることはできるだろうか?
単にモノとして売るだけなら難しいでしょう。ただ、毛糸の上に、色とりどりのマーキングがなされていたり、小さな意図で番号が刺繍されていたりして、その順番通りに運指をすれば、形ができる(例えば、紐Aでは、熊手、ができる。紐Bでは、タワーができる。など)。代表5作品をそれぞれ作れる「運指をガイドするあやとり」だったら、可能性がありそうです。数字を入れるのが大変ならば、赤=1、オレンジ=2、黄色=3、緑=4、青=6、紫=7、黒=8、灰色=9、茶色=0、などのように、色と数字を対応させて(13は、「赤・黄」、40は、「緑・茶」など)、表示すればある程度の量なら順番を入れることは可能でしょう。
案2「おはじき」
ガラスの球を平たくしたもの、20個で800円で売れる?
普通のおはじきなら100円ショップでたんまり変えます。800円出しても欲しいものは何か。ちょっと考えてみます。まず最初に思い当たることは、高齢の家族がいなければ、日本人でも遊び方がよくわかりません。”はじいてどうすんだろう”と。そこで、円から出す遊びなら、そのシートがついていたり、遊び方をGuideするiPhoneアプリがダウンロードできたりしてもいいでしょう。traditonal design の他に、「kyoto taste」 や、書斎の棚に飾ってもおかしくないような「stylish type」 など、ちょっとしっとりした感じに仕上げると、日本人にも売れそうです。もちろん、ノスタルジーを感じられる伝統的なビードロのデザインもいいもので、廃れて欲しくないですが。
案3「風呂敷」
風呂敷。これは「Japanese Traditonal Bag」なわけですが、通常、How to use はついていません。あとでネットで調べて(日本語での動画を見てようやくわかって)使えます。日本語を理解できない外国人には検索で探し当てることも難しいでしょうし、探せてもテキストなら翻訳できるものの、動画だと、説明の言葉を聞き取ることができません。そこで、先の折り紙方式で、「 Guide print 」を施した風呂敷を作って、何通りかの包み方を自然とできるようになる、というのもいいかと。最終形態でそのGuide線が見えると恥ずかしいですが、逆に見えてもおしゃれなデザインに見えるようならそれもありでしょう。(ちなみに、脱線ですが、スイカのような球状のものを線の通りに包んでいくと地球儀になる、とかのものがあったら、おもしろいかなぁ、と。) Guideに合わせて包むと、ちょうど、iPadや、世界的に共通のサイズのもの包める、というものであれば、少し面白いかもしれません。