「大きな流れの傍らに、じっと目を凝らせ」
昔、経営戦略のある講義で習って、それ以来、折に触れて何度も思い出す言葉があります。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『ベンチャーは
メガトレンドの傍流(ぼうりゅう)を行け』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
社会のトレンドを見るに、大きな流れがある。大きなトレンドとしてそこに市場が大量にあったり、多くの人がそれを行う、そんなものがいつの時代にもある。メガトレンド。
そういうもののわきには、その流れと逆行するような流れも必ずある。大きな流れのわきには、分岐した水流があるが、それはメガトレンドとはまた違った向き、時には、逆の向きに流れていることがある。そういう微かな見えにくい傍流にじっと目を凝らせ。必ずそこには流れる水がある。小さいが新しい市場がある。
自分の存在がベンチャー、あるいは、大手企業には到底かなわない小さい存在、なのであれば、その傍流を行くべし。
大きな流れには、大きな魚がいる。真っ向勝負したら勝てない。小さく新しい出来つつある傍流は市場が狭いゆえに、大きな魚は入ってこれない。更に萌芽的な市場の出現するすこし前の段階であれば、まだ、住んでいる魚がいない。そういうところを狙うべし。
ただし、やたら小さい川を見つけてはいればいいのではない。メガトレンドの傍流であることに気を配る。
メガトレンドの傍流の中、そこには、常に大きな流れの水流から押し出される新鮮な水が潤沢に流れている。いずれそこで大きくなったなら、本来のメガトレンドに入ることも出来る。
しかし、単にメガトレンドとは違う、遠く離れた小さな川を見つけて入ってはならぬ。それでは大きく育っても川のサイズがわが身の上限を決めてしまう。そして、狩れることのない新鮮で豊富な流れを持っている傍流とは違い、細い川単独で存在している場合は何かの拍子に地形が変わると枯れてしまう。
・・・
自分の事業、アイデアプラント、を運営していくなかで、我が身を振り返る時に、いつもこれを思います。
・アイデア創出支援の道具にとってのメガトレンドとは、2013年の今、どういうものだろう。
・出現しつつあるその傍流としての萌芽的市場はなんだろう。
と。