takuramさんを訪問してきました。
先日ブログにも書いた、takramさん。
今日(7月17日)、同社を、一緒に何かを取組んでいる方々と訪問してきました。(それぞれは別の取り組みの方なので、現地集合で、初めめてお引き合わせした方どうしです。)
表参道の出口B2を出てすぐのところにあるAOの裏へまわります。
こんな好立地にすごい!と思いつつ、ビル二階へ。ちなみに住所をググルと、隣の民家に旗が立つのでもしや古民家てきなテイストの?と思いましたがそうではなく、不思議な住所構造をしているそうで、ビルの一階と二階で住所番地が違うのだそうです。余談が過ぎました。
広くて、いろんなデザイン上の考慮がなされた空間。雰囲気としては、最近のクリエイティブオフィスとして紹介される企業群のような感じですが、建築も仕事の範疇ということで、自分たちの作品としてのこの空間だそうで、一つ一つ聞いて回るだけでも、いろんな発想が生まれそうな、いい空間です。
今までに言ったことのある最も似ているオフィスは、K社の自由が丘オフィスかなと思います。K社もクリエイティブベンチャーでかつ建築家関係の仕事もされていたので、自社の事業の一環にクリエイティブと建築の両方が入っている企業の共通した空気なのだろうか、とも思っていました。
動かせるガラスのしきい壁は透過型ホワイトボードとしても使える、とのことで、ここでいろんなことを書いて話し合いました。
向こうが透過できる、というのは、心理面にもまた違った影響があるように感じました。多様な情報が無意識に入ってくること、書いた情報のフォーカスをぼかして曖昧に認知するようになること。などなど。絶対的にそこで奥行きがストップする白い面、とはまた、ちがうなぁと。
余談ですがTRIZの創始者、ゲンリッヒ・アルトシュラーがエンジニア(の学生?)に講義をしている貴重なビデオというのがあるのですがその中でアルトシュラーは、ガラスボードの前でしゃべり、登壇者-ガラスボード-聞き手、という構図で話します。聞き手からのカメラは、描かれた概念図の奥にアルトシュラーがいるのでとても面白い感じです。余談終わり。
書きながら、「これは空間に概念を固定するようなそんな感じの道具だなぁ」と実感していました。話し言葉はその瞬間から霧散しますが、動かせるガラス面は思考をその空間に置いておける、そんな感じが。
書いて話した内容とは別に、マックで渡邉さんがお話しいただいた、リサーチ&インタビューのお話し、ワークショップの設計思想(といいますか、知を生み出すのデザインの仕方に関する視線の取り方)を伺いました。とても興味深い内容で、唸ってしまいます。ただ、それは書くわけにはいかないので、石井なりの「創造する企業」研究のフォルダに、非公開事例として、研究をインスパイアしてくれる材料としてだけ使わせてもらいます。
(訪問したことすらかけない訪問も年間で結構あります。旅ばっかりしているように見えるのは、そういう訪問はどこにも何も書かないし言えないから、なんのですが、そういう時間は、創造する集団を観察する上での概念の分解能を高めてくれています。)
前回に引き続き、渡邉さんにはお世話になりっぱなしなので、何か恩返しをしなければ、と思うのですが、今のところは深く御礼を述べことしかできません。今回も貴重なお時間とお話をいただきまして本当にありがとうございました。