焦点を絞れ(一度に一つずつ)
課題を解決しようとしたときに、複合要因からなる問題を、複合要因のまま扱おうとすると非常に精神力、分析能力、合意形成能力を消耗することになります。このときに有効な台詞がタイトルの言葉です。「焦点を絞れ。一度に一つずつ」(出展:『会議が絶対うまくいく法』)
この言葉にまず反論が出ます。「ばらばらに分解した各々の問題をひねり回しても、再度統合したときに、全体として作用をするかどうか。」「部分最適は全体最適とは違う。」「部分解決に何の意味があるのか」などなど。ではこれはどう考えるべきでしょうか。
何事につけ、物事には、そうである場合と、そうでない場合があります。部分解決が本来の問題の解決にあまり役に立たない場合と、問題解消につながる場合があります。これをもう少し考えて見ましょう。以下の図。
部分解決(部分最適)が全体最適になる場合にも、2つあり、課題局在パターンと遍在パターンがあります。(偏在、ではなく、遍在です。つまり、広く広がっている状態。)
これらは優先度順に着手してゆきます。次に、部分最適では全体最適にならない場合です。これらは、局在している課題ならば、分けて、互いに独立的な部分課題のセットへと再整理していきます。そしてどうしても部分最適課題へ移行できないものは以下のように考えます。
難しい課題は、100点を取りに行かず80点を取りに行く基本方針を取ります。主要な考え方として4つを整理しました。
理想解を考えて、パワフルに過剰解決で当初の課題をクリアする方法。リソースの注入などで仕組みを刷新してこまごました課題を全クリアするなどの例があります。
時間と空間を限定して、その制限内で主要な要因だけを抜き出したモデルにして課題を説く方法。方程式を特定エリアだけなら主要項で近似解を解くことができますが、それと同様のものです。
部分解決を各々行い、最終的に全体のチューニングで全体最適を行う方法です。理想状態にたどり着けるとは限りませんが、多くの場合、実行可能な戦略であるため人気があります。
根本原因へメスを入れる方法。これは、根本原因の特定が容易であれば既に対処が想定されており、今なお課題のものは根本原因の特定は簡単ではありません。仮説と検証プロセスを経ますが、試行段階でのミスは大きなロスを招く可能性もあるハイリスクな方法です。
いずれにしても、各プロセスごとには、問題を一つに絞りその解決に全員の力を注ぎ込む、という基本は同じです。複数課題への対処である場合にも、時間を区切って、一つずつ、これが基本です。(無相関な2つの場合には同時も可能ですが。)
焦点を絞れ。一度に一つずつ。
課題の森に迷い込み、途方にくれたときには、この言葉がブレークスルーのお守りになるでしょう。(ベンチャー戦略の、一点突破・全面展開、も同じ。)