社長の意図を若手へ。翻訳するコーディネータ。
12月19日。ベンチャー企業某社にて、駐在サポートの日。
今日は社長さんから、ある依頼を受けました。それは、若手社員のスキルアップについて。その社長さんから見たら有望な社員に、ぐんぐん能力アップして、自分と同じレベルのビジネス知性になってほしいわけです。これはどこの経営者も同じ。部下が優秀で可能性があると感じる人ほど、です。
ところが、若手にしてみたらたまらない。社長と若手でははるかに経験と知識が違います。社長にしてみたら、「先ずはこのくらい」が、若手にしてみたら「全力疾走でいけ。いやそれ以上の速度、で行け。」ということに近いものです。
自分の全力疾走以上でいけ、という目標設定は、がむしゃらさを引き出すこともあるのですが、過ぎると「どうやっていいかわからない。俺はそれほど優秀じゃないんだな。先ずは、マイペースで行くか。」となります。
社長にしていると、期待しているからこその人材が、なかなか思ったとおりに伸ばせない。そんなことがおこります。
幸い、33歳のわたしは、支援対象企業の、若手社員の方々と年の差が小さいため、社長の意図と現場の受け取り方の率直なところが聞こえてきます。なので、社長の意図を彼ら目線の言葉へ翻訳していきます。
なるほど。社長の意図はそこか。そういう構想でギアをシフトアップしていくつもりか。ならばいまのフェーズは早く駆け抜けないといけないか。といった、理解が出てきます。かならずしも、ではありませんが、大なり小なり。
ちなみに、経営者と社員の間の翻訳者として、そういうことをするわけですが、ギアをシフトアップするにはどうすればいいの?という彼らの悩みも出てくるわけです。この辺は自分の経験の範囲で、アドバイスをしています。一社会人としての経験ですが、、、、という前置きで。
まじめな若い人ほど、きちんと仕事を進めています。ただ、ギアをシフトアップするには、仕事のやり方自体を変えないといけない、そんなことがあるのです。一字一句を追っていく形から、全体をみてそこからポイントだけをざくざく切り出していくような形へ。
それを高速で行った後に、振り返るとかなり理解できているものです。こうした高速の業務処理は、自転車にのれるようになることとにています。一度乗れると、結構いつでもすいすいとそれができます。
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いつでも、ではないですが、こういうことを知っておくと、早くできる場合があります。
100の中から一番良いものを選びたい。
方法1:一つ一つを詳細に調べてすべての中から一番を統合的に判断して、選ぶ。
方法2:全体をばぁーっとみていく。その中でベター(ベストでなくていい。上位10くらいに入りそうなもの。)を一つ選びます。そしてそのベターを選択基準にして、100の選択肢を高速に選別します。明らかに劣るものはディスカード(捨てる)。明らかにいいものは残す。判断に迷うものは残す。すると、あっという間に100の選択肢が10程度に減ります。この中からベストを探すには、方法1と同じく、一つ一つを詳細に調べ、一番を選びます。
前処理の時間と、10を詳細に見る時間を合わせても、方法1よりも相当に早く進めることができることがあります。