知を楽しい簡単な道具にする。
カードゲームでブレスターを開発したわけですが、私個人で言えば、大学院では、量子力学に関する理論を研究していた時代には、「(ナノオーダーの)自然現象」をモデル化する知的作業をしていました。社会人院生時代には、MOTという経営学の一種を研究していて、「(ベンチャー企業創出という)社会現象」をモデル化する知的作業をしていました。
これらは、道具を作る仕事なんだ、とおもうのです。
自然・社会を学ぶシンプルなオモチャが出来上がれば、それをいじくり回し、新しい気付き~発見~を見出すことが出来る。人間・組織を学ぶシンプルなオモチャができれば、仮想社会の中で、新しい気付き~仮想体験~を得ることが出来る。
高度な知を、噛み砕いてごく初期段階の学習者に、楽しく学ぶアイテムを作る、というのは、私の専門能力だと、感じています。
かつて、ハイテク商社にいて、営業をしていたのですが、メーカの技術的台詞を、お客さんの視点に噛み砕いて、伝えたり、補足したりしていました。この経験も今の私に専門能力を与えてくれたと思います。
使命、というものがもし人間にあるならば、「社会が求め、その人にしか出来ないこと」と言い換えられると思います。私の使命は、いくつかあります。知を楽しく簡単な道具にする仕事。これも、一つなのかな、と思います。