アイデアの技法 マンダラート
マンダラート、という3かける3の図を使って発想を行う技法をご紹介します。準備するものはいたって簡単。大きな正方形を区切った9つのセル。ただそれだけです。紙に手書きしてもよいし、パワーポイントで3*3の表を作ってもいいです。
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中央のセルにアイデア出ししたいテーマを書き入れます。たとえば「新しいオフィス」のアイデアを出したいということで、中央に「オフィス」とかきます。周りの8つのセルにオフィスから発想できることを書き入れます。このとき、とにかく関係なさそうでも8つうめる、というすこしの強制力が発想を促進するようです。
では実際にやってみます。オフィスといえば、机。上のセルに「机」と書き入れれます。机といえば「椅子」も。それから「PC」もやっぱりほしいです。PCといえば、投影できる「プロジェクター」があって大きな「スクリーン」もほしい。これで5つ。残り3つをう~んとしばし考えます。やはり「本棚」がほしいですね。人が来たら「応接するセット」これは本当に必要かな、とおもいつつも、とりあえず書いておきます。必要ないかもしれないけれど、「観葉植物」。ここでじゃあ「スーツハンガー」もほしい。でもマス目がもうありません。でも気にしないで欄外に、「スーツハンガー」と書いておきます。のりのりでもっとでたら、気にしないでどんどん欄外に書きます。あるいは、別のマンダラートに書いてもいいです。私はPCで行うときには、3かける3を増やして、5かける5くらいに増設します。
こうして、オフィスというときに、最低8つの切り口が出来ました。この先にすることは、各切り口を中心に新しいマインドマップを作ります。たとえば、「スクリーン」。新しいマンダラートの中心に「スクリーン」と書きます。で、スクリーンといえばと、と8つのセルを埋めていきます。たとえば、スクリーンといえば「白いシート」。白いシートをカーテンに見立てて、「ついたて」兼用のシートもいいですね。本当に集中したいときに、それを立てて小さい空間にこもる、とか。スクリーンといえば、掛け軸ににていますね。で「掛け軸」。ここまでで、3つ。文字が書いてあるシートという意味では、表面は白いシートで、裏面にすると自社の企業理念とか今期の目標が掲げられているのもいいですね。この辺になってくると、商品化のアイデアだしが一気に広がっていったりします。そのときには残りのマス目や他のキーワードをほおりだしてそのアイデア出しをすすめてください。全部をきっちりやることがアイデア出しに必ずしも適している方法ではありません。そこを一気に進めきってから、またもどりたいときにマンダラの続きをやればいいわけです。
このマンダラート、という技法は「企画」に落とし込むときに5W1Hのフォーマットでも活躍します。また、私は、7かける7や、9かける9のマンダラートを作って、PCをもちいたヒアリングのときに、マインドマップの代わりに利用したりしています。マインドマップ方の入力は、普通のエディターソフトでは手間がかかりますから。
※このマンダラートは、今泉氏が生み出した技法です。詳しくはhttp://www.mandal-art.com/index.htmlにあります。シンプルですが、非常におくが深い技法です。シェアウエアもあります。