ブレインストーミングのガイドライン2を求めて
昨日のブログはビジネス寄りの「ビジネスエスノグラフィー」のことでした。IDEOの手法と博報堂のイノベーションラボの手法のエッセンスを教育してもらえる素晴らしい研修でした。さて、その中の手法をつかって、創造工学の研究について、ちょっと、脳内検討会議をしてみたいと思います(判断遅延、突飛さ歓迎の思考様式で書きますので、説明性の低い文章になりそうです)。
研究メモ20081117-001
創造のプロセスには、いくつかの段階があり、それらは置換されてもなりたつものもあったり、省略されたりするものもある。置換されてはいけないものもある。
CPSでは、それらのステップのあらゆるところに、Brainstormが入ってくる。基礎的なスキルである。
創造のプロセスのコアスキルである「Brainstorm」に今日は話を絞る。
「創造する人々」という緩い表現でとらえる人々を仮に定義する。ヒットしていないケースは文献が乏しいが、ヒット商品を出す企画部やクリエーターについては、雑誌社などの取材記事が豊富に手に入る。記事になった時点で、情報はある程度フィルターされているはずだが、それらの個別事例からパーツを拾い、統合することで、かかったフィルターを外す(できるかな。見込みは半々)。
彼らの作業を、「単作業」化する。カードにして切り出す。重複してもいい、事例ごとに切り出す。矛盾していてもいい。
※ この「単作業」を「要素アクション」とも表現する。
初めは、Brainstormingの観点で、アクションに注目し、「Brainstormの要素アクション」を切り出す。しかし、その枠内にはおさまらない(しかし、ハイ・パフォーマンスに寄与している)「要素アクション」もある。それも切り出す。
※ 前者 「B要素アクション」 ときに「B」
後者 「X要素アクション」 ときに「X」
「B」のカードを集める。なにがみえるか。既存のブレインストーミングのガイドライン(ブレストの4つのルール)を、具体的に議論する事例となる。4つのルールが持つ意味の水面下を実例でかたる資料になる。
「X」のカードをフレームワークに載せていく。たぶん、同列ではなく、主従のものがあるはず。また、同時の存在で成り立つものもあるはず。Xはすべてが成り立つような、フレームワークをつくる。その方法は、「仮説、チェック、修正」の繰り返し。創っては壊す。
これは、ブレインストーミングのガイドラインに「プラスα」となるものだ。※先行研究から推測するには、これは、「ファシリテーション」の概念に近いかもしれない。しかし、今は先入観なしでいこう。
BとXの両方が、混ざった状態でも同様のことをする。新しいフレームワークを「仮説、チェック、修正」していく。作っては壊す。できあがったものは、現代的なブレインストーミングのガイドラインになる。
※ これを「ブレインストーミングのガイドライン2」と呼ぶ。従来のブレスト4つのルールと区別するために。略して「GL2」とも。
GL2は、それ単体で正しいかどうかは、議論せずに、実践での比較実験を行う。GL1(=ブレスト4つのルール)でと、GL2とでの、アウトプット比較。
※ ブレストの先行研究では、アウトプットは「量」で定義している。ブレストから創出されるアイデアの数、だけが議論対象になっている。この実験ではどうするか。量が増加は、分かりやすい。しかし、アイデアの質的な向上はどうにか、入れたい。これは別途検討する項目【別途検討のいる項目】
『この研究がもたらすもの』
ブレスト(というよりも、創造的な話し合い)が、より効果的にできるようになる。
では、なぜブレストか。ブレストばかりが創造の力の使い方ではないが、ブレストはその一つの有力な方法である(これは見解がさまざまあり、証明は困難。研究者としての、これは一つのフィロソフィーとして、その下の掘り下げにすすむ)。
ブレストがもっと、効果的に、もっと経験の少ないチームでもできるようになることは、多くの企業が、イノベーションのベースになる創造的な力を効果的に使えるようことだと考えている。
この辺は、ロジックをスマートにする必要がある。しかし、考えていることのコアは、およそこれらの通り。
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