人がアイデアを言う時の7つの状態
アイデアプラントの調査・分析から分かってきたことの一つに
以下のことがあります。

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以下、これについて、詳しく説明します。
不定形なこと、新しいことを企画する時に、
人が人にアイデアを言う、
という場面が必ずあります。
アイデアを言われたとき、
どういう対応をしていいか、
人はよく判断に迷います。
まずはアイデアを伸ばすべき対応がいるのか、
それとも懸念事項を指摘して強化材料を提供するべきか、
これについては少しデリケートな対応が必要です。
その時「7つの状態」というのを知っておくと、
効果的に対応できます。
まず、このへんにまつわる活動をを大きく分けると、
「4つのフェーズ」に分けられます。
アイデアを話す時の4つのフェーズ(7つの状態の上位分類)
0「問題を明確にする、分析する」
1「アイデアを出す(広げる)」
2「アイデアを絞る(評価する)」
3「具体化して、アクションプランにする」
フェーズごとに、詳しく
説明します。
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フェーズ0
「問題を明確にする、分析する」
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このフェーズには、
3つの状態があります。
・情報獲得(インプットを増やそうとする)
・基本的な方向性を褒めてもらう(着想の感触を確かめる)
・観点だし(見えていない部分を知ろうとする)
”ふと、あることを思いついた。
でももっとアイデアを引き出す刺激を増やしたい。
そこで、ある種の情報をもっていないか、とたずねて回る。”
という作業があります。
”思いついたことの方向性が
社会的におもしろいとおもわれるか、
ざっくりしたアイデアでも話して周囲の反応をみる。”
という作業があります。
”自分の見えていない部分があるはずで、
そうした部分を見るために、いろんな人の観点を聞き、
取り込もうとする。”
という作業があります。
このフェーズの場合は
「問題を明確にしたい」ということを
当事者が明確に意識していると、
効果的な対応ができます。
できていないと、
いきなり解決策の検討をしてしまったり、
生れかかっているアイデアの不備を指摘して
醸成期間のアイデアをつぶしてしまったりします。
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フェーズ1
「アイデアを出す(広げる)」
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このフェーズには、
1つの状態があります。
・アイデア出し(ブレスト)
自分一人でもするでしょうし、
誰かに参加してもらって
アイデア出しをすることもあります。
ここは「アイデアを一緒に出して欲しい」
ということを、適切に相手に伝えることと
効果的です。
できていないと「アイデアの懸念点を求めているのかな」
と解釈して、広げずに、刈り込む話し合いになって
しまうこともあります。
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フェーズ2
「アイデアを絞る(評価する)」
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このフェーズには
2つの状態があります。
・評価指標を選び出す
・懸念事項を洗い出す(+対策案ブレスト)
”このテーマの場合アイデアを評価するには
どういった軸が大事なのか、と熟慮して
評価軸の候補となるものを集めようとする。”
といった活動です。
「多くの人に聞いて、賢明な選択をするための指針を
導き出そうとしていて、ご意見をいただきたい」
と、その分野のベテランの人に初めに伝えるといいでしょう。
できていないと「広げる」作業をはじめられてしまうことが
あります。
”懸念点をリストアップしたいので
その分野に詳しい人やひろい知識を持った人に
アドバイスをもらおう”
といった活動があります。
そして、懸念点を洗い出して、
そして対策案を考える、という活動もあります。
この「対策案を考える」という作業はまたブレストです。
大抵は懸念点を出してくれた人と行いますが、
一人で調べもの的にすることもあるでしょう。
この「絞った後にまたブレスト」というのが
一見すると、後戻りに見えますが、確実に進んでいますので
安心してとりくみます。
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フェーズ3
「具体化して、アクションプランにする」
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このフェーズには
1つの状態があります。
・リソースの利用可能性を調べる
アイデアの具体化に向け、
社会の各種の情報を得る必要があります。
またアクションプランを立てるには、
必要な全てのリソースが利用可能かどうかを
確認する必要があります。
これらをうまく伝えないと、相手は混乱します。
「アイデアを持ってきた割には
がっしり基本骨子がある。
私は一体、この人に、なにをすればいいのか」
といったトーンになります。
以上が、アイデアを人が言うときの7つの状態です。
相談を受ける人は自然とその受け止め方を
調整していますが、本質的にはこういうことを
していることになります。
それを意識しているだけでも、
随分コミュニケーションがスムーズになります。
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国内の様々な企業でのアイデアに関する営みに参加させてもらった中から、多くの人の悩みやアイデアの出し方を聞いて、ざっくりまとめてみました。来週の、ある組織の支店長むけ創造研修において使う資料として、まとめてみました。