渡辺一馬さんとディスカッション
今日は、一馬さん(デュナミスの社長。私が今年3月まで駐在していたソーシャル・ベンチャー企業の創業社長です)と、八木山南のルグレンで打ち合わせをしていました。
一馬さんの近況を伺ったり、私の最近研究していることをベースにしたディスカッションをしていました。
一馬さんの周りからは、いつもいろんなものが生まれています。私の事業も、そのひとつ、と言っていいかもしれません。ブレスターも、そうですし。
ソーシャル・アントレプレナー(社会的な事業を創出する起業家)。噛み砕いて言うと、地域の「公益」にちかい「共益」というものを創りだす人です。
ベンチャーの成長の原動力は「矛盾」「歪み」である。とある経営学の先生は言います。一部の要素や力が伸びる。すると、ひずむ。歪みを取るために、他の要素も伸びる。また、どこかが伸びる。またひずむ。
出た杭を削ぐならば、歪みは起こらないのですが、成長の途にあるのベンチャー環境は、いずも「矛盾」を内在する、そういうものだとおもいます。
一馬さんのところは、「生みだした成果」を「おなかから出す」、いわばインキュンベータ要素のつよい事業スタイルなので、生み出し続ける母体は大きくならないわけですが、一方、いつも、「夢」の「胎動」があるわけで、やっぱり、母体としては、大変ですよね。
えてしてそういう方には、手助けがいつもあるわけで、はたから見ると、「アメーバーのような組織」にもみえます。どこまでがデュナミスで、どこまでが、その外なのか。時々その境界線は大きく移動します。いっぱい中にいるようにも見えるし、そこから新しい独立体が出たりもします。社員じゃない人の応援もおおい。卒業した人との協業もあったり、時には、そのケアもしていたり。
感じた心象風景は「難しいライン際のドリブルみたいな日々」です。
ほかの企業が安全なプロフィットゾーンをゆく中で、彼らは、プロフィットゾーンぎりぎりのところで、地域にとっては大きな豊かさをつくれる事業を、全力で疾走していくんだろうなぁ、とおもいます。
そういう企業がたくさんご飯が食べられるような社会をはやくつくりたい、と、ひとり思うのでした。