情報源にたどり着く能力。
研究をしていたときにある先生が次のようにおっしゃっていました。「特定分野の知識が必要になったときには、迅速にその分野の知識体系を修得できることも、研究者として必要な能力です」と。自分の専門外の分野でも必要になることは研究でもビジネスでもあります。その意味では、その先生から習った方法論はとても広く有効なものでした。
その分野の代表的な複数の書籍を読む。厚いものも概要的なライトな物も含めて、短時間で一気にばららららと読み、その分野の基本的な知識の枠組みを大つかみに理解する。
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その分野の中でキーワードとなっている言葉、考え方、人などをメモして読み進める。
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繰り返し出てくることや異なる書籍で同じく評価されている人や本や論文に注目し、その文献などを当たり、そこからさらに源流をたどる。
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そうするとその分野のもともとを切り開いた人(大家)が分かる。その人を中心とした近年までの学問系譜を読み進めることで主流の主張が分かる。
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特に、ある種の目的があって情報や知識を探したいときには、その捜したたいもの(問い)をカードにメモして、それの答えを見つけるために、関係のあるところだけを集中して読む。そうすることで本を通読してしまいがちなところを短時間で必要な情報を抽出する力が身につく。
この考え方は、現在、多様な起業家を支援するときに自分にとって専門外の分野で事業構想をするときに、必要な技術ベース・市場ニーズをざっくりと把握する作業において役立っています。