業界独自の発想法(が出来るまで)
今、有る業界の、発想支援の仕事をしています。
そのなかで、その業界独自の発想法を作ろうとしています。
発想法の本質は、古今東西を問わず同じものが根っこにありますが、現場にアプライする段階で違うものになります。よく使われている業界では有名な発想法があり、アイデア発想法があまり使われていない業界では属人的です。
今しようとしてるのは、後者に対する「専用の発想法」を企画し提供すること、です。
そこではじめにしたのは、観察です。現場を観察に行きました。そこで見える人、手にするもの、人、動き、環境、五感で感じるもの、を見ました。
次に、エクストリームユーザのヒアリングです。ボリュームゾーンとは別に、極端な利用の仕方をする人たちの意識に、潜在欲求の一端を見出します。ただし本格的な参与観察ではなく、「理想案の募集」という形で、「発想ワーク」を通じて引き出します。この辺が仕事柄恵まれています。人が集まる場がしょっちゅうあるので、すぐにできてしまいます。(例:ある衣類のアイデアは、1000アイデアをストック)
次にそれらを、パーツ集にします。そして、並べなおします。根底にあるのはなんであるのかを、あぶりだします。
そして、フレームワーク作りをします。時系列(プロセス)で組んでみる。こわす。空間的な配置でくんでみる。こわす。因果関係でくんでみる。こわす。これをしていくと、次第に満遍なく人々に成立する潜在欲求を説明するフレームワークができます。
最後は、その新しい観点で、素直にアイデアをだせるよう、「本質的な発想のプロセス」をのせていきます。ここはなんというかワーク内容の設計に近い感じです。単純で、一つ一つが小さい作業。これを本質まで減らして、よくできたおもちゃのような、思考の道具に仕上げます。こぼれ落ちた要素は「コツ」という袋にいれておいて、ほしいときに使ってもらいます。コツが無くても出で着る人はできるし、ほしい人は使う。そういう感じです。