(1)「事業構想」段階
私が起業家支援を行っているときに参考にしている書物にベンチャー企業の成長段階別事業立ち上げプロセスというベンチャー6つの段階ごとの立ち上げ内容をまとめたものがあります。今日から6日間にわたり紹介します。
・まだ企業になるかどうかわからない事業の構想を自由に発想し、まとめていく段階。
・この段階で必要とされるもの、3つ。
・卓抜な事業構想
・それを実現するためのコアスキル獲得の可能性
・センスの良い構想者の存在
・『事業構想』は、単なるアイデアや発想ではなく、それを一歩進めて、事業の中核部分(誰のどのようなニーズに対して、どのようなソリューションを、いかなる方法で提供するか)が明確になっていることが必要。
・さらに、それが時代の潮流をリードするものであることに加え、他社の参入がそれほど用意でないものであることが重要。
・『コアスキル』(たとえば、超精密加工力、特殊材料の調達力、強力な営業力、特別な顧客との関係、特殊な業界での人脈、知的財産権、システム構造全体など)を他社に比べて優位に開発あるいは獲得することが可能でなければならない
・『構想者』の資質。単に新しいことを考え出す能力だけではなく、それがどの程度深い問題意識から生み出されているのかが重要。また、それを現実のものにする実行力も求められる。
・これらの条件がそろってはじめて、その事業構想は次の企画・開発段階に入っていくことが出来る。
出展、松田修一『ベンチャー企業の経営と支援』 (一部抜粋、加工)以降同様。