研修企画の打ち合わせからの気づき
最近、かなり大手の組織から1DAY(8時間)アイデアワークショップ研修を依頼いただいて、その事前打ち合わせをしてきたのですが、その時に気がついたことをmemo(個人情報や機関内の情報は記号化して)。
その機関は、私にとって二年目にあたる仕事なので、昨年のアンケートから、彼らのアイデアに関する困りごとを要素化、分類、構造化して、それらにレイヤーごとの打ち手を(アイデアワーク的な打ち手を)構想して、研修を仮組みしていました。
特に従来のアイデアワークショップが発想技法(個人、チーム)にフォーカスしているのに対し、この研修では、アイデアは組織内でアプライされてその上で企業活動や社会的価値になり収益となっていく、という部分についても、カバーするような取り組みハウツーを伝える、というアウトラインで構想していました。
先方の企画を担当されている方(とても熱心で知的な回転力も高い方)とひとしきりディスカッションして、なるほど、この機関が提供する研修の考え方は、私とはちがっているなぁ、と。でもそれもまた理のあるコンセプトを形成していて、学びになりました。アプローチは一つではない、ということを気が付きました。
特長的な方針(石井気づきmemo):
・沢山情報を持って帰ってもらいたい。職場で使ってみて一つでも会うものがあるように。
・もって帰ってもらう資料も沢山付けてほしい。いつどこで役立つかわからないので。(将来)結果的に役立つ、という形でいい。
・概念論や考え方、より、具体的ハウツーや明確なコンテンツ的なものがいい。(概念論は必要最小限は入れたとしても、30%ではなく5%、というイメージ)
・体験が一番。組織に帰って自分が実践者じゃない(職位が高いのでプレイヤーじゃない)かもしれないが、職場でその内容をやらせるために自分がプレイヤーとしての立場を知る、ということが大事。それを提供したい。
・わーっと、内容を詰め込んでいい。ゆっくり余裕、ではなくて、非常に大変だった、というぐらいでいい。
・普通、自分の組織にいたら一生縁の無いスキルややり方、そういうったものを知り見聞を拡げる、という意味もある。すぐにつかわなそうでも、分野違いでも、体験してほしい。TRIZもそう。技術系の人は比較的なじむが、営業系の人は逆に発想が新鮮だろう
これについては、従来の私のアイデアワークの研修は、時間的制約があってこれに近いスタイルになってしまっていたので、なんとも意外でした。私はもっと長い時間があれば時間的な余裕をもった構成にしたり、普段は駆け足にせざるを得ない部分を掘り下げたりしたほうが、聞き手は理解しやすいと思っていましたので。
結果的には、アイデアワークショップ・フル技法パッケージ、というべき内容にて構成することになりました。技法というコンテンツのの詰め合わせ。文脈的な部分、構造的な部分、概念的な理解の部分、は極めて簡素に。(知っておいたほうが効果的に技法が使える、という部分だけをコンパクトに)。
そんな方針で再構想してみようと思います。
(ただ、この方針も尊重しつつ、他の組織での1DAY研修では、アイデアを組織にアプライする方法なども、踏まえて展開したいと思います。それはそれで、受講者層として非常に困っているところでもありますので。)