芸術工科大学の卒業展示が、とても面白かったです
2月のことですが、東北芸術工科大学の卒業展示を家族で見に行ってきました。とても面白かったです。
この大学は、山形にあります。仙台の中心から車でだいたい1時間ぐらいの所にあります。特徴的な造形の校舎が、芸術工科大学な感じを醸しています。
空へ至る階段のような、作品があったり
ARを使ったゲームがあったり
ARで花の中の虫を見つけようという、コンテンツ的にもとてもよくできたものがあったりしました。
子供たちの情操教育にもよさそうだ、とおもっていったのですが、実際とてもよろこんでみていました。遊べる卒展、というのは、芸術工科ならではかと。
アナログのボードゲームなども、とても面白くて長居していました。
できるだけ高く積むこと、そしてでこぴんで、できるだけ遠くへ散らすこと、そういう単純な中の多様性があるおもしろいコンセプトのゲームがあったり、
直線の上をサイコロで進んで相手と衝突するたびにカードで勝負をするという構造のゲームがあったり(これは、一見単純にも見えて、実は、均衡状態に陥るかとおもいきや、相手が戦略的に負けを重ねて、カードを良くしていくことができるなど、なかなか面白いものでした)
完全協力型のボードゲームの研究、なんて、大学らしい、でも遊び心のあるそそられるテーマがありました。
行動選択フェーズがあったりして、
とても面白そうな作品でした。どこか、ディクシットに似たテイストがあり、楽しそうです。時間があればここのボードゲーム研究会のメンバーと意見交換をしたいところでした。
あまりしっかり見れませんでしたが、このシンプルな感じと、立体物の感じがそそられます。(これをみて、できることなら、チェスのようなものを、自分で考案してみたいなぁとも、少し思っていました。やりたいことが多すぎますが。)
それから、卒業展示としては、もしかしたら、教授陣がなやんだのかもしれないけれど、子供たちに大うけだったゼリーの作品
も、ありました。普段は妻はあまりアートに関心を示さないのですが、この展示はいたく気に入って、ずっと触っていました。
そして、今回の目的でもあった、花束つくりワークショップです。以前、仙台市さんの依頼で、サポートした案件のメンバーの一人がこの企画の学生さんであり、卒業展示で、ワークショップをします、というので、これはいかねば、と楽しみに来ました。
面白いのは、複数のコンセプトの中から好きなものを選び、次にそのコンセプトのための花番号を教えてもらい、その番号の花瓶の中から好きな花をとり花束にしていく点です。普段お花やさんでは自分で花を自分の手で選ぶことが出来ないので、娘はこの花を自分で選ぶところがとても面白かったそうです。最後に消しゴム版画をカバーに押して完成です。とても新鮮な花だったようで、ずいぶん長く、持ちました。
娘は妻のために作ってあげたそうで、その場で妻にプレゼントしていました。私も妻に作りました。
この消しゴム版画が気になったので隣に立ち寄りました。
さすがに、芸術の学生さんたちはすごいなぁと、消しゴム版画でもその作品性に見とれていました。
さぞ、すごい道具が、と思いきや
使っている道具はこの2つだけ、とのことで、消しゴム版画は、ほとんどがその人の腕なのだそうです。(この作品作り、かなり面白そうでした。スタンプがいくつかあって工作用のカッターがあればだいたい基本的なものはできそうな話だった(たぶん、彼女らのレベルには及ばないでしょうが)ので、作ってみようかと思います)
そんな感じの一日でした。
ち
小学一年生の長女は、これまで、「大学なんていかない。」と言っていたのですが、この日の帰り道「ここなら、行ってもいい」といっていました。そのセリフ、何様だ、とおもいつつも、子供に楽しいと思える学びの場は、いいなぁと思うのでした。クリエイティブな生き方はご飯が食べにくいけれど、心の豊かさは割と多くもてる日々なので、そういう道もよいのではないかと思いました。
楽しい体験を、ありがとうございました。
参考情報:
東北芸術工科大学 http://www.tuad.ac.jp/
(仙台のAERにもキャンパスがあります)