48時間を生き延びるために選んだもの
大地震の晩から、お風呂に入った八日目まで、ずっと身に着けていたアイテムは「携帯電話」と「薄いポーチ」です。寝るときも付けていました。
最初の夜に、「今からの48時間をまず生き抜こう。娘二人と妻。そして自分の4人の命を守るために、荷物はわずかな物だけ。手を引くために両手を開けて」という考えで厳選したアイテムです。そのポーチの中身を紹介します。
左から行くと、まず[ホイッスル]
コクヨのもので、ツインウエーブと言います。平たくてデザイン的に洒落ています。吹くところはキャップが付います。中に構造があり、2つの周波数の音が同時に出ます。聞こえる確率を増やすためのものだそうです。
次は、[お金]
災害時は、公衆電話が強い。大抵は無料開放されお金が要りませんが、念のため、10円50円100円が1つずつ入っています。それから千円が3枚。災害時に物は買えませんが、財布も持たずに逃げるので、家族一食分のお金あるいは近郊のタクシー移動費に。
次は[ペン]と[メモカード]
伝言を残してその場を離れる、あるいは、はぐれそうな娘に持たせるメモ、聞き取った電話番号など、ほんの少しあれば、いいのですが、まったくないと困る。そんなものです。
そして、[LEDライト]
これはLR41のボタン電池3つで、かなり強い光を放ちます。本来はブックスタンドですが、小型で軽く明るいので、夜中の避難に行動に。
最後は[青いポーチ]
これは、若いころ、バックパッカーだった時に買ったものです。地球の歩き方のオリジナル商品で、素肌に触れてもいいようにサラサラ素材で強度もかなり強くできています。
実印だの、保存食料だのは、48時間を生き抜く時のマストではない(守るべき命の数が多いので、それと引き換えに持っていくほどのものではない)と判断し、この最軽量装備になりました。
ちなみに、ここに含まれていませんが、枕元にはいつも、室内履きを置いていました。夜中の地震では、ガラスの破片で足を切るケースが多くそれに備えるために、頭もとに靴を、と。