買い物にて思う
震災後、多分はじめて被害のないエリアで買い物をしました。
普段は気がつかないでいたふとしたことに気づいたのでメモしておきます。
並んでいると商品管理タグを外す係りの方は、望まないポイントカードの説明をされ、年会費がかかるといい、私は断り、ようやくレジが始まりました。レジ係りは隣にいたのになおもポイントカードはございますか、とたずねます。これは切ない。誰のための接客なんだろう。
一方、無い中で、単純な手順で買い物をしている被災地のほうが買い物のしやすさが高い。
今まで気がつかなかったけれど、カスタマーリレーションシップというのは仕組みを作り店員にマニュアルフローで話させる、企業都合の寂しい体験を顧客に与えていたのだと。
買ってからなんだか人と会話した気がしない、笑顔の完璧な、正しい敬語の使える 「物体」、と接したような寂しさを感じたのでした。
顧客が感じていく寂しさを、店も顧客すらも次第に感じなくなり、レジの人を人間と思わない顧客にそだてていく。さみしい接客をする店には暖かい顧客はいなくなります。
そして割安でなければ買わない顧客の集まる店になります。これはファンを作る企業とは違います。
ポイントカード制度を作る。→持つ人を増やす。→増えるだけ、企業のファンが増える。--というやり方はうまくいきません。
ファンになる。→ポイントカードメンバーになりたくなる。→メンバーが増える。--これが正しいありかた。初めのファンを増やす部分が抜けたやり方では、するほど努力が客の気持ちを離れさす。
そんなこと、ふと感じたのでした。