ブレストの4つのルールと、対を成すもの。
オズボーン氏のつくったブレストには4つのルールがあります。(批判禁止、突飛さ歓迎、質より量、他の人に便乗)
そのブレストの後にするものって、なんでしょう。
これは、いわゆる収束作業、ですね。出てきたアイデアを統合したり、発展させたりしながら、未熟なアイデアのリストから、スターアイデアの候補を抽出するわけですね。
その作業を”ポスト-”となづけるならば、ポスト-ブレスト、にも、ブレスト調のルールがあるのでは?とおもいませんか。
実は、オズボーン氏の作ったCPSIという機関では、「発散の4つのルール」(=ブレストの4つのルール)と対を成す、「収束の5つのルール」というものがあります。これは、日本ではあまり知られていません。ブレストそのものの理解度に数段劣るくらいの認知度ではないかと思います。
その「収束の5つのルール」の具体表現は以下です。
1 肯定的であれ
2 配慮せよ
3 目標をチェックせよ
4 アイデアを改良せよ
5 目新しさを考慮せよ (出典:『創造的問題解決』)
これは、以前のブログ http://ishiirikie.jpn.org/article/1758780.html で少し紹介しました。
この「2 配慮せよ」だけは、なんだか察しにくい、というのもあるので、一言補足すると「粗い判断をせず、全てのアイデアを公平に評価せよ」ということだそうです。
「1 肯定的であれ」は、「何もいいアイデアはない、ということの代わりに、そのアイデアのいいところに目を向けよ」といった意味だそうです。
これらのルールを意識しているだけでも、ずいぶんと、アイデアを効果的に収束させることが出来ます。自分の組織の収束会議を、一度このルールで見直してみてはいかがでしょうか。
なお、良くある収束手法や、創造工学的な収束手法を、整理しておきます。
収束手法1 KJ法(たぶん最もポピュラーでしょう。グルーピングと名づけによる構造化)
収束手法2 ハイライト法(これは以前のブログで紹介しました。)
収束手法3 スチュアート・ピューのコンセプトの進化と選択プロセス(同じく、以前のブログ)
これらは、上記の5つのルールにのっとってみると、それぞれ4つくらいを満たしています。その分析をしてみると、この5つのルールがなるほど、洗練されたルールなのだと気が付きますね。