プロフィットモデルの整理・分析
『ザ・プロフィット』の23パターンをカードにしてあれこれと検討しています。
起業家のための「利益発想のトリガー」リストを作ろうと思っています。 ビジネスプランの相談を受ける時に「儲けの構造」がほとんど描けていないことがおおいので、そのときに発想が出来るようなサポートツールとして。
優れた経営学の文献や書物からその本質を抽出するべく、現在は、探索的調査を行っています。
23のプロフィットパターンをつぶさに見て、カードグループ化してみました。どういう視点が強いのか、でグルーピング。
最も多いのが「顧客」。9つあります。
次に多いのが「製品」。4つあります。
また、若干「顧客」に似ていますが、一層大きな視点の「市場」。4つあります。
それから「自社」。3つあります。
そして「時期性」。2つあります。
「仕入れ先・業界」というのが1つ。他と重複してさらに2つ。(合計3つ)
です。以上で、23になります。
その他、別の視点で顕著なのは「ライバル」という視点でした。
■利益モデルに重要な7要素
「顧客」「製品」「市場」「自社」「時期性」「仕入先・業界」「ライバル」
これらの分析から、3つのことが発想できました。
(1)プロフィットモデルはすべからく顧客に依拠するものだ、と捉えていたが、意外と他の要因が種となるモデルもある。
(2)一口に、顧客起点の利益モデル、といってもそこには「9パターン」もある。顧客志向、といっても、収益の上げ方は複数あるのである。通常の意味は「顧客ソリューション利益モデル」を意味している。どのようなタイプの顧客志向か、というところまで表現できて初めて明確でエッジの効いた収益構造になる。
(顧客起点の9つ:顧客ソリューション、アフターセール、専門品利益、スイッチボード、ブロックバスター、ブランド、スペシャリスト、インストールベース、低コストビジネスデザイン)
(3)ポーターのダイヤモンド (5つの競争要因:買い手、売り手、新規参入、代替品、業界内ライバル)に出てくる要素と、上記にまとめた7要素は似ている。
似ているもの・・・「顧客」「市場」「自社」「仕入先・業界」「ライバル」
似ていないもの・・・「製品」「時期性」
競争力、という視点では、ポーターのダイヤモンドになるが、「いかに収益を上げるか」という視点では、注力するものには、違いがあると解釈できる。「利益起点の分析フレームワーク」という独自の構造を作る必要性があるだろう。
■着想から得られたもの、未成熟な構想
近年の成長企業の集団として、「上場企業群」を対象に、その収益モデルのあぶり出しを、「利益起点の分析フレームワーク(仮)」で行う。そのことで、現代的ビジネスの利益構造の構築にとって、必要十分なフレームワークが見えてくる。それらを踏まえて、よりブラッシュアップした「枠組み」を整理する。それらを、平易な言葉のリストに直し「利益発想のトリガー」リストを制作する。
これは、大学院のMOT研究と近いものがあります。