顧客企業の事業戦略の調べ方。
顧客企業のことをもっと調べて、効果的な営業戦略を立てましょう、という話です。
提案型営業、というスタイルをとる場合、お客さんをたくさん知らないといい提案が出来ませんね。しかし、結構、基本的なことも調べずに訪問して、提案して、ニーズを聞こうとしているケースが多々あるものです。営業マンに限らず、企業を訪問していくような職種の場合にも同じです。もっとお客の懐へ入るための努力の仕方があります。
優れた営業マンは、初めてアポが取れた企業に出向くときに、既にかなりの情報を持っています。その情報の大部分は、業界動向・企業戦略・過去の事業展開のトレンド、現在の設備投資中の内容です。
どうやって調べるか。
1、費用がかかる話ではありますが、日経テレコンをつかいます。
企業データを帝国データバンクなどにアクセスすると、企業の財務データが手に入ります。大きく分けた事業分野、売上、利益、直近三年の推移データ。それから現在設備投資中の内容も分かります。工場の建設、コールセンターの新設、など。業界の中における同社の概況などもついています。事業展開のトレンドなどが少し分かります。
2、WEBサイトのIR情報を活用します。
顧客のWEBサイトに行くと、上場企業では、たいてい「株主の皆様へ」「IR情報」といったアイコンがトップページあります。株式会社は、株主とのよりよい関係作りのために、事業戦略を結構具体的に公表しています。具体的な中期計画を掲載していることも良くあります。これによって、現在の事業を3年後にどのようにしくつもりなのか、を推察することが出来ます。
3、経済紙などに載った、年始の社長インタビューを調べます。
必ずしもそういうインタビューがあるとは限りませんが、年始、特に元日の新聞などには、企業トップのインタビュー記事があります。実は、新聞紙面で、社長はかなり本音のことを語っているそうです。広報などを通じての回答の場合はかなり慎重に回答をつくる企業でも、トップインタビューなどで社長が記者と直接やりとりすると、ついつい、しゃべりすぎてしまう。そんなことが結構あるそうです。情報はトップから漏れる、と。年始でなくても、社長のインタビュー記事には注目してみると、事業展開にかかわる情報が結構あるのかもしれません。
これらは全て、上から取ってくる、という方法でした。そのほか、十分に通っている顧客企業の場合、下(現場)からとってくる方法と、横からとってくる方法、があります。それらはいずれ、また。